セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P019 原発性十二指腸癌10例の検討

演者 草野昌男(いわき市立総合磐城共立病院消化器科)
共同演者 横山顕礼(いわき市立総合磐城共立病院消化器科), 越田真介(いわき市立総合磐城共立病院消化器科), 島田憲宏(いわき市立総合磐城共立病院消化器科), 山極哲也(いわき市立総合磐城共立病院消化器科), 小島康弘(いわき市立総合磐城共立病院消化器科), 大楽尚弘(いわき市立総合磐城共立病院消化器科), 小島敏明(いわき市立総合磐城共立病院消化器科), 池谷伸一(いわき市立総合磐城共立病院消化器科), 中山晴夫(いわき市立総合磐城共立病院消化器科), 須貝吉樹(いわき市立総合磐城共立病院消化器科), 樋渡信夫(いわき市立総合磐城共立病院消化器科)
抄録 原発性十二指腸癌は消化管癌のなかでは発生頻度が低いものの進行した状態で発見されることが多いため予後不良とされている.われわれは多発肝転移を伴う原発性十二指腸癌に対し未だレジメンが確立されていない化学療法を行い15ヶ月の生存例を経験した.【目的】当院における過去10年間の原発性十二指腸癌の臨床病理学的検討を行う.【方法】1997年から2006年までの10年間に当院で病理組織学的に診断しえた原発性十二指腸癌10例を対象とした.年齢性別初発症状発生部位肉眼型組織型治療法予後につき検討した.【結果】対象10例の年齢は43~85歳平均68歳で性別は男性6例女性4例であった.初発症状は嘔気嘔吐が3例吐血が1例食思不振が1例腹部膨満が1例右下腹部痛が1例症状なしが3例であった.発生部位は乳頭上部が6例乳頭下部が4例肉眼型は2型が6例3型が1例山田のHI型が1例山田のIV型が1例Ha+ncが1例であった.組織型は高分化型腺癌が8例中分化型腺癌が1例乳頭状腺癌が1例であった.治療は手術が5例で膵頭目土指腸切除術が3例バイパス術が2例内視鏡的粘膜切除が1例化学療法が2例無治療が2例であった.予後は膵頭十二指腸切除の3例では3日~6ヵ月バイパス術のみの1例は5ヵ月バイパス術に化学療法(S-1)を併用した1例は9ヵ月化学療法(S-1S-1+DTX)のみの1例は15ヵ月であった.早期癌の3例はそれぞれ6年5年9ヵ月生存中である。【結論】当院の過去10年間の原発性十二指腸癌10例について検討した進行癌が7割と多く予後は不良であった.そのなかで化学療法をしえた2例は他臓器転移をきたした一般的な平均生存5.3ヵ月より生存の延長が得られており試みる価値があると考えられた.
索引用語