セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P028 G-CSF産生胃癌の1例

演者 松原浩(JA愛知厚生連加茂病院消化器内科)
共同演者 大久保賢治(JA愛知厚生連加茂病院消化器内科), 森田清(JA愛知厚生連加茂病院消化器内科), 竹内淳史(JA愛知厚生連加茂病院消化器内科), 金沢宏信(JA愛知厚生連加茂病院消化器内科), 島田礼一郎(JA愛知厚生連加茂病院消化器内科), 下郷友弥(JA愛知厚生連加茂病院消化器内科), 西村大作(JA愛知厚生連加茂病院消化器内科), 片田直幸(JA愛知厚生連加茂病院消化器内科)
抄録 【はじめに】本邦におけるG-CSF産生腫瘍の報告例は少なくそのうち多くが肺癌で胃癌の報告例はさらに少ない.男性に多く好発年齢は60歳代後半その予後は2~6ヶ月と不良であることが知られている.【症例】75歳男性.【主訴1体重減少【既往歴】高血圧糖尿病胆国後【現病歴】体重減少を主訴に当科外来受診黒色便もみられたため精査加療目的で入院となる.上部消化管造影検査で噴門部直下から胃体上部にかけて約10cm大の1型腫瘤を認め上部消化管内視鏡検査で周辺の立ち上がりは比較的急峻で粘膜下腫瘍様その頂部に白苔を伴い陥凹を有する1型崩れの巨大腫瘤を認めた.同部の生検はpor1であった.胸腹部CTでは明らかな転移は認められなかった.一方入院時末梢血血液学的検査でWBC23900/叫(Neut83%)Hb lOユg/dlPlt 31.6 × 104/叫CEA 20.9ng/mlCA19-96U/mlと著明な白血球増多を認めた.感染徴候はなく血中G-CSF濃度が259pg/m1(1&1以下)と高値を示したことよりG-CSF産生胃癌と診断した.当院外科で胃全摘膵臓及び横行結腸問膜の部分切除を施行.摘出標本で鵬は100mm x 70㎜.纏組織学的診断はT4porlintINFβlyOv2Stage IVCurB抗G-CSF抗体染色は陽性.#1#8#11#16にリンパ節転移を認めた.WBCは手術2週間後に7㎜/plと正常化しG-CSF産生胃癌として矛盾しないものであった【まとめ】G-CSF産生胃癌は予後不良とされておりその組織型が高頻度で低分化型を含むことG-CSFがautocrine growth factorとして腫瘍の急速な発育に関与していることなどがその理由として考えられている.またその報告例は少なく今後の更なる症例の蓄積検討が必要と思われる.今回我々はG-CSF産生胃癌の1例を経験したので若干の文献学的考察を加えて報告する.
索引用語