セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
---|---|
タイトル | P043 非外傷性十二指腸壁内血腫の1例 |
演者 | 堀江秀樹(国立病院機構舞鶴医療センター) |
共同演者 | 村上憲(国立病院機構舞鶴医療センター), 鷹尾まど佳(国立病院機構舞鶴医療センター), 飯田貴弥(国立病院機構舞鶴医療センター), 鎌田和浩(国立病院機構舞鶴医療センター), 吉川敏一(京都府立医科大学大学医学研究科免疫内科学) |
抄録 | 【症例】72歳女性.【主訴】ふらつき黒色便【現病歴】平成19年8月にふらつきを主訴に外来受診Hb3と高度の貧血のため精査目的入院【経過】上部消化管内視鏡検査にて十二指腸下行脚に十二指腸憩室とその憩室内より発生したと考えられる有茎性で3cm大の隆起性病変を認めた.表面は暗赤色で易出血性であり貧血の原因と考えられた.超音波内視鏡検査では粘膜下に主体をおく内部不均一な低エコー域を認めた.CTではわずかに壁の造影効果を認めたが血管造影検査では血流豊富な所見ではなくGISTや血管腫は否定的であった.表面の粘膜もひ薄であったため腫瘤内部の生検も可能であったが血液と炎症成分だけであり組織診断はつかなかった.内視鏡的切除は出血のリスクのため危険と考えられたが組織診断もつかず手術も躊躇されたため緊急手術の可能性を考慮し手術室で内視鏡的に切除した.特に合併症なく腫瘤は切除しえた.腫瘤はすべて血腫であり腫瘍成分はなく外傷の既往もなかったため非外傷性十二指腸壁内血腫と診断した【考察】非外傷性町内血腫は稀な疾患であり粘膜下血腫の報告は特に少ない.十二指腸の血腫は外傷の既往がなくても起こりえる疾患で診断に難渋し開腹手術にいたる場合もある.本症例もやはり診断には難渋したものの開腹手術せずに診断的治療しえた症例であり若干の文献的考察も含めて報告する. |
索引用語 |