| セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
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| タイトル | P047 ウェルシュ菌におけるSortase遺伝子の機能解析 |
| 演者 | 波佐谷兼慶(金沢大学大学院臓器機能制御学) |
| 共同演者 | 大谷郁(金沢大学大学院細菌感染症制御学), 飯田文世(金沢大学大学院臓器機能制御学), 三林寛(金沢大学大学院臓器機能制御学), 三輪一博(金沢大学大学院臓器機能制御学), 岡田俊英(金沢大学大学院臓器機能制御学), 清水徹(金沢大学大学院細菌感染症制御学) |
| 抄録 | 【目的】ウェルシュ菌(Clostridium perfringens)はガス壊疸食中毒の起因菌であり多彩な毒素・酵素を産生することにより特徴ある病態を引き起こす.また腸内常在菌の一種であり加齢につれ増加し腸内の老化に伴う腸内細菌叢の変化との関連が示唆されている.広くグラム陽性菌に存在するSortaseは細胞壁結合蛋白の表面提示に必要な酵素で表面蛋白を細胞壁に共有結合させている.他のグラム陽性菌ではsortase遺伝子は菌の宿主への接着において重要な役割を果たすと報告されている.本革においてその機能は未知であるがsortase遺伝子が宿主への定着や腸内細菌叢を構成する一員となるため重要な役割を果たしている可能性が考えられ詳細な解析を目的とした.【方法】ゲノム解析を行いsortaseの存在を明らかにし基質である細胞壁結合蛋白の同定を行った.またウェルシュ菌strain13を野生株として用いノックアウト用ベクターを作製.5つのsortase遺伝子破壊株を作製し感染過程に重要と考えられるフィブロネクチンとの接着について検討した.また培養後遠心した菌体をムラミダーゼ処理することで表層蛋白を分離し2D-PAGEにて野生株と各変異株の表面蛋白のパターンの違いについて検討した.【成績】ゲノム解析から5種類のsortase遺伝子が同定され基質と推定される蛋白は14種類同定された.Microtiter plateを用いた接着アッセイではsortase4変異株で有意に接着の低下を認めまた2D-PAGEでは変異株で特異的に欠失したタンパクが複数見られた事よりこれらがsortaseの特異的基質となっていることが考えられた.【結論】ウェルシュ菌においてSortaseは感染時の宿主への接着病原性発現において重要な働きを果たしている可能性が考えられる. |
| 索引用語 |