セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
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タイトル | P053 当科におけるイレウス症例の検討 |
演者 | 水野謙治(東京女子医科大学消化器内科) |
共同演者 | 小西洋之(東京女子医科大学消化器内科), 春山浩美(東京女子医科大学消化器内科), 岸野真衣子(東京女子医科大学消化器内科), 中村真一(東京女子医科大学消化器内科), 白鳥敬子(東京女子医科大学消化器内科) |
抄録 | 【目的】イレウスは一般臨床において遭遇することの多い疾患名の一つであるがその診断治療に関しては腹部所見と検査所見を参考に行っているのが現状である.当科で入院時イレウスと診断された症例の転帰を明らかにするため検討を行った.【方法】2004年10月から2006年9月までに当科でイレウスと診断し入院加療を行った54例を対象とし症例の背景臨床症状画像所見手術歴原因治療方法食事の開始時期転帰を比較検討した.【結果】男女比は2:1と男性に多く平均年齢は69.4歳であった入院時の症状は腹痛41例嘔吐20例嘔気7例座面7例発熱1例食欲低下1例であった(重複あり)腹部単純X線所見は全例で拡張した小腸うち5例で拡張した大腸を認めニボー像は38例(70.4%)に認めた.腹部手術歴は40例(74.1%)に認めた.治療方法はイレウス管20例胃管11例経肛門的イレウス管1例点食のみは22例内科的治療に無効で手術となった症例は7例であった.食事の開始時期は手術・死亡・転院した症例を除き平均で約5.9日であった.最終診断としては癒着性イレウス36例(66.7%)便秘2例クローン病1例腸結核1例上行結腸癌1例小腸炎1例腹腔内膿瘍1例S状結腸憩室炎1例腹壁癩痕ヘルニア1例原因不明7例であった.転帰は保存的軽快例46例手術例7例死亡例1例であった.【結論】術後症例は癒着性イレウスが多く見られた.入院時イレウスの診断でも絶食のみで保存的に改善する症例もある一方で緊急で外科的処置を要する症例もあるため診断治療方針の決定に関しては詳細な病歴の聴取と慎重な腹部所見の診察が重要であると考える. |
索引用語 |