セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P057 無症状で経過中にPET/CTで発見されダブルバルーン小腸内視鏡で診断された肺扁平上皮癌の小腸転移の1例

演者 中尾将光(埼玉医科大学国際医療センター消化器病センター)
共同演者 石川恵子(埼玉医科大学国際医療センター消化器病センター), 吉野廉子(埼玉医科大学国際医療センター消化器病センター), 麻生暁(埼玉医科大学国際医療センター消化器病センター), 角嶋直美(埼玉医科大学国際医療センター消化器病センター), 新井晋(埼玉医科大学国際医療センター消化器病センター), 坂口浩三(埼玉医科大学国際医療センター呼吸器病センター), 三戸聖也(埼玉医科大学国際医療センター病理診断科), 清水禎彦(埼玉医科大学国際医療センター病理診断科), 今井幸紀(埼玉医科大学病院消化器・肝臓内科), 喜多宏人(埼玉医科大学国際医療センター消化器病センター)
抄録 【はじめに】近年ダブルバルーン内視鏡やカプセル内視鏡の開発によって小腸病変の診断が向上している.今回我々はPET/CTと組み合わせることで無症状の段階で診断しえた肺扁平上皮癌の小腸転移の1例を経験したので報告する.【症例】67歳男性.2006年6月肺扁平上皮癌にて右下葉切除施行pT2NOMO stagelBであった.術後UFTにてAdjuvant therapyを行い自覚症状なく経過していた.2007年6月PET/CTを行ったところ十二指腸水平脚下方の上部小腸と思われる部位にFDGの異常集積を認めた.経口的にダブルバルーン内視鏡を行ったところトライツ靭帯から約30cmの空腸に2/3周を占める巨大潰瘍を伴う腫瘍病変を認めた.ガストログラフィン造影では造影剤漏出はみられなかった.生検組織の各種免疫染色の結果肺扁平上皮癌の小腸転移と診断された、化学療法・放射線療法導入も検討されたが患者・家族との相談の結果緩和療法の方針となった.【考察】肺癌の小腸転移はイレウス・消化管穿孔による腹痛や消化管出血による貧血を契機として診断されたという報告は散見されるが無症状のうちに診断がついた本症例は貴重と考えられ文献的考察を加えて報告する.
索引用語