セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P059 腹腔内出血をきたした小腸GISTの1例

演者 勝田美和子(日本医科大学千葉北総病院外科)
共同演者 古川清憲(日本医科大学千葉北総病院外科), 横井公良(日本医科大学千葉北総病院外科), 石川紀行(日本医科大学千葉北総病院外科), 瀬谷知子(日本医科大学千葉北総病院外科), 真々田裕宏(日本医科大学千葉北総病院外科), 牧野浩司(日本医科大学千葉北総病院外科), 堀場光二(日本医科大学千葉北総病院外科), 金沢義一(日本医科大学千葉北総病院外科), 白川毅(日本医科大学千葉北総病院外科), 山田岳史(日本医科大学千葉北総病院外科), 工藤秀徳(日本医科大学千葉北総病院外科), 吉岡正人(日本医科大学千葉北総病院外科), 富樫晃祥(日本医科大学千葉北総病院外科), 進士誠一(日本医科大学千葉北総病院外科), 田中宣威(日本医科大学千葉北総病院外科), 田尻孝(日本医科大学付属病院外科)
抄録 【はじめに】小腸GISTは貧血や下血にて発症することが多いが腹腔内への出血をきたした比較的まれな症例を経験したので報告する.【症例】77歳男性.8ヶ月前から幽幽感下腹部痛が出現し当院内科を受診した.外来精査中下腹部痛が増悪し入院となった.腹部CT上血性腹水と長径5cm大の内部不均一な消化管腫瘍を認めたが上・下部内視鏡および小腸造影検査にて異常を認めなかった.症状炎症所見が軽快し腫瘍サイズの縮小を認めたため退院して経過観察となった.しかし3ヶ月後再び腹痛が出現したため再入院となった.CTにて腫瘍の増大と部位の移動を認めた.鑑別診断として小腸GIST大網腫瘍腸間膜腫瘍が考えられたが確診が得られず腫瘍切除の目的で当科転科となった.【手術所見】腹腔内には少量の血性腹水を認めた.腫瘍はトライツ靭帯より180cm面面の小腸壁にあり腸間膜対側で壁外性に増生していた.腸管内腔との交通は認めなかった.不整な充実性腫瘍の周囲に多血性の血腫ができておりこれが腹腔内に穿漏したことにより腹痛が増悪したと考えられた.小腸部分切除術を施行した.【病理所見】紡錘形の腫瘍細胞が索状配列を示して増殖し核分裂像は5-10/50HPFであった。 c-kit陽性CD34陽性bcl-2陽性a-SMA陰性S-100陰性でMIB-1indexは7.5%であった.以上より悪性GISTと診断した.【経過】術後経過は良好であった.術後6ヶ月経過後も無再発生存中である.
索引用語