セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
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タイトル | P066 MLPの形態をとった回盲部MALTリンパ腫の1例 |
演者 | 佐野村洋次(広島大学大学院分子病態制御内科学) |
共同演者 | 北台靖彦(広島大学大学院分子病態制御内科学), 黒田剛(広島大学大学院分子病態制御内科学), 鬼武敏子(広島大学大学院分子病態制御内科学), 炭田知宜(広島大学大学院分子病態制御内科学), 福本晃(広島大学大学院分子病態制御内科学), 島本大(広島大学大学院分子病態制御内科学), 田中信治(広島大学病院光学医療診療部), 吉原正治(広島大学保健管理センター), 中山宏文(広島大学大学院分子病理学), 吉野正(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科病理病態学), 茶山一彰(広島大学大学院分子病態制御内科学) |
抄録 | 腸管原発悪性リンパ腫は全消化管悪性腫瘍の1一一5%と比較的まれな疾患で中でもMLP(Multiple Lymphomatous Polyposis)の形態をとるものは非常にまれである.また近年ダブルバルーン小腸内視鏡検査による小腸画像診断の進歩や大腸MALTリンパ腫に対するHelicobacterpylori除菌療法の有用性を認める報告が散見される.今回我々はMLPの形態をとった回盲部MALTリンパ腫の1例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する.症例は50歳台女性.近医にて便潜血陽性の2次検診目的に大腸内視鏡検査を施行したところBauhin弁上にpolypoid lesionが多発しており精査加療目的に当科紹介入院となった.小腸造影検査でBauhin弁上に5cm程度の穎粒状隆起の集籏を認め終末回腸にも穎粒状隆:起が20cm程度連続していた.カプセル内視鏡検査ダブルバルーン小腸内視鏡検査も併用し病変範囲は終末回腸からBa血in弁までで生検にてMALTリンパ腫の疑いであった.骨髄検査では組織学的にはリンパ腫細胞の浸潤を認めなかったが免疫グロブリン遺伝子再構成を認めた.以上の所見より腸管原発のMALTリンパ腫としてまずHelicobacter pylori除菌療法施行(除菌成功)した.除菌6週聞後の大腸内視鏡検査では腫瘍の縮小はみられず確定診断とmass reduction目的にて腹腔鏡補助下回盲部切除術を施行した.病理免疫組織学的検討によりMALTリンパ腫と確定診断しR-CHOP療法を6コース施行後現在経過観察中である. |
索引用語 |