セッション情報 |
一般演題(ポスター)
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タイトル |
P072 びまん浸潤型を呈し急速に進行した大腸腺扁平上皮癌の1例
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演者 |
山下聡(虎の門病院消化器科) |
共同演者 |
布袋屋修(虎の門病院消化器科), 菊池大輔(虎の門病院消化器科), 飯塚敏郎(虎の門病院消化器科), 橋本光代(虎の門病院消化器科), 矢作直久(虎の門病院消化器科) |
抄録 |
症例は72歳女性10年前に回盲部癌に対して右半結腸切除術(D2廓清)5年前に下行結腸癌に対して内視鏡的粘膜切除術(EMR)を施行され局所完全一括切除を受けた.その後は1年毎に大腸内視鏡の定期物:査を受けていた.今回血便を主訴に来院し腹部に触診にて腫瘤を触知した.大腸内視鏡検査にて横行結腸に発赤調の粗造粘膜深めの小潰瘍を伴う全周性の4型腫瘍を認めた.組織生検で扁平上皮癌が認められ横行結腸癌(扁平上皮癌または腺扁平上皮癌)の診断となった.また腹部CTでは肝転移は認めないものの傍大動脈リンパ節にリンパ節腫大を認めた.根治術の適応はなかったが通過障害を解除する目的にて開腹横行結腸切除術を施行した.術中所見ではSEN3P3HOMl(No216)であり病理にて腺扁平上皮癌SEpm(一)dm(一)Iy3v2の診断となった.術後化学療法(FOLFOX計3コース)を施行するも病勢は進行し腸閉塞を併発し術後4か月目に永眠された.進行大腸癌の大部分が限局潰瘍型(2型)でありびまん浸潤型(4型)はまれで全大腸癌の約1%を占めるにすぎないさらに大腸の腺扁平上皮癌も全大腸癌の約0。1%と報告されきわめて少ない。またAstler-Coller分類B2以上の腺扁平上皮癌は同じ進行期の大腸腺癌と比較し予後不良であるとされる、今回びまん浸潤型を呈し急速に進行した横行結腸原発の腺扁平上皮癌の1例を経験したので文献的考察を加えて報告する |
索引用語 |
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