セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P082 直腸粘膜下腫瘍で発見された卵巣癌播種性転移の1例

演者 大辻絢子(東邦大学医療センター大橋病院第3外科)
共同演者 斉田芳久(東邦大学医療センター大橋病院第3外科), 中村寧(東邦大学医療センター大橋病院第3外科), 榎本俊行(東邦大学医療センター大橋病院第3外科), 金井亮太(東邦大学医療センター大橋病院第3外科), 高林一浩(東邦大学医療センター大橋病院第3外科), 渡邊良平(東邦大学医療センター大橋病院第3外科), 草地信也(東邦大学医療センター大橋病院第3外科), 渡邉学(東邦大学医療センター大橋病院第3外科), 長尾二郎(東邦大学医療センター大橋病院第3外科), 炭山嘉伸(東邦大学医療センター大橋病院第3外科), 久布白兼行(東邦大学医療センター大橋病院産婦人科), 浅川恭行(東邦大学医療センター大橋病院産婦人科), 高橋啓(東邦大学医療センター大橋病院病院病理学講座)
抄録 一般的に卵巣癌が大腸へ転移する率は約30%といわれており大腸が卵巣に隣…接する消化管であるためまれなことではない.しかし転移性大腸癌特に播種性転移においては漿膜面に結節病変を認め粘膜面は発赤や壁の限局性肥厚を伴う肉眼型を呈することが多く粘膜下腫瘍や1型2型のような形態をとることは少ない.今回われわれは大腸内視鏡にて下部直腸の粘膜下腫瘍で発見された卵巣癌播種性転移の1例を経験したので報告する、t症例は60歳代後半の女性.健診にて便潜血反応陽性を指摘され大腸内視鏡検査にて下部直腸に表面平滑な粘膜下腫瘍変を認めた.生検にてadenocarcinomaと診断され直腸癌の疑いにて当院紹介受診となった.超音波内視鏡にて全層性破壊像を認めた.腹部CT骨盤MRIにて下部直腸右側に4×4×8cm大の腫瘍を認め直腸が圧排されていた.また右卵巣に約2cm大の充実牲腫瘍を認めた。腫瘍マーカーはCA19-9:53.4CA125=788と高値であったがCEAは正常であった.以上より直腸癌や他の骨盤内腫瘍も否定は出来なかったが卵巣癌直腸転移の術前診断にて開腹手術を行った.手術所見は右卵巣に約2cm大の腫瘍が認められ術中病理にて卵巣癌の診断であり大網に小結節状の腹膜播種病変を多数認めたため単純子宮全摘術・両側付属器切除術・大網切除術を施行した.下部直腸粘膜下腫瘍は腹膜反転部尾側で直腸右側後壁に壁外性の8cm大の弾性硬表面平滑な腫瘍として認めその腫瘍を含めハルトマソ術を施行した術後経過は良好であり現在婦人科にて化学療法を行っている.
索引用語