セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

PO83 肺腺癌術後に診断された大腸転移の1例

演者 小野博美(静和記念病院内科)
共同演者
抄録 【目的】肺腺癌術後に診断された大腸転移の1例を報告する.【方法】(症例)59歳男性(主訴)左下腹部痛(現病歴)2007年4月中旬より左下腹部痛が出現したため近医受診し6月13日下部消化管内視鏡検査にて下行結腸に腫瘤を指摘され6月14日当院に治療目的で紹介入院となった.(既往歴)56歳 前立腺肥大症59歳 右肺癌 手術(家族歴)特記事項なし(現症)身長168cm体重55kg血圧142/68mmHg体温36.5℃貧血黄疸なく心肺機能正常腹部では左下腹部痛あり.【結果】(入院経過)下部消化管内視鏡検査にて下行結腸に粘膜下腫瘍と考えられる腫瘤あり.超音波CT検査では明らかな遠隔転移を認めず.悪性リンパ風GIST肺癌の大腸転移を鑑別診断としたが確定はできなかった.外科的適応があり本人及び家族の同意を得たため6月22日結腸左遷切除術を実施 S状一横行結腸端々吻合術にて再建した.術後所見では中心性陥凹を有する粘膜下腫瘍様の隆起性病変で病理組織学的には径40×30x30mmtub1-2ssIyOvOnlStageIIIaであった.2006年10月に外科的切除した肺癌はpappTINOMOStageIAであり病期病理所見から考えると肺癌の大腸転移の可能性は否定的であったが免疫染色にてTTF-1サイトケラチン7に陽性サイトケラチン20に陰性であることより肺癌の大腸転移と診断した.【結論】肺癌の大腸転移は2.3~3%とされるが医学中央雑誌にて1983年から2007年10月までの検索で47例の報告があり比較的稀な症例と考えられ若干の文献を含め考察する.
索引用語