セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
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タイトル | P092 ペグインターフェロン治療による血小板数の推移の検討 |
演者 | 新井雅裕(東芝病院消化器内科) |
共同演者 | 中尾國明(東芝病院消化器内科), 三輪純(東芝病院消化器内科), 松原康朗(東芝病院消化器内科), 冨田高重(東芝病院消化器内科), 田代淳(東芝病院消化器内科), 太田裕彦(東芝病院消化器内科) |
抄録 | 【目的】慢性C型肝疾患に対する抗ウイルス治療の主体であるペグインターフェロンは従来のインターフェロンに比較し、血球系の減少特に血小板減少の出現頻度が高いとされる.従って血小板数低値の症例では治療がためらわれたり血小板数を増加させるために脾動脈塞栓や脾摘などの侵襲的処置が考慮されたりする場合が少なく無い.そこで今回ペグインターフェロン治療後の血小板数の推移につき検討を行った.【方法】対象は当院においてペグインターフェロンによる治療を施行した82例年齢55.9土9.7歳t男性50例女性32例α2a 57例02b 25例.治療前血小板数は16.0±4.3万/itl(7.4-25.8).治療前血小板数によってA群13万未満B群13万以上17万未満C群17万以上に分類し治療中止・薬剤減量率血小板減高率などの検討を行った各群の症例数はそれぞれα2a投与7例6例12例α2b投与161515例【結果】1)いずれの群においても血小板減少を理由とした治療中止例はなかった.2)各群における薬剤減量例はα2a投与200例α2b投与721例でありA群において高率であった.3)血小板の減少率には各群で有意な差は検出されなかったがα2a投与例ではα2b投与例より有意に高度であった.4)薬剤減量の時期血小板数が最低値を示す時期に一定の傾向は認められなかった.5)血小板数が低下しない例も存在し開始時の血小板数が10万以下であっても減量なく完遂可能な症例も存在した.【考察】治療に伴う血小板減少が軽微な例が存在したことから血小板数が低値であっても治療導入を試みることはひとつの選択と考えられる。しかし開始時血小板数低値の場合早期に薬剤を減量せざるを得ないこともありこれらでは治療効果が低下する可能性も危惧される.今後多数例での検討から血小板数の低下を生じる症例を早期に選別することを可能ならしめ脾動脈塞栓や脾摘の適応を絞り込むことが必要である. |
索引用語 |