セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P095 低ウイルス量のC型慢性肝炎に対するPEG-IFNα-2a単独療法の治療短縮の可能性

演者 伊藤大(大阪府済生会中津病院消化器内科)
共同演者 永松良介(大阪府済生会中津病院消化器内科), 大橋理奈(大阪府済生会中津病院消化器内科), 江口考明(大阪府済生会中津病院消化器内科), 大塚真美(大阪府済生会中津病院消化器内科), 川村梨那子(大阪府済生会中津病院消化器内科), 山下博司(大阪府済生会中津病院消化器内科), 可児弘行(大阪府済生会中津病院消化器内科), 福知工(大阪府済生会中津病院消化器内科), 高橋元(大阪府済生会中津病院消化器内科), 蘆田潔(大阪府済生会中津病院消化器内科)
抄録 【目的】C型慢性肝炎に対するIFNにおいてGenotype2型や低ウイルス量(100KIU/血L未満)は高率にSVRを獲得することが知られている.このようなGenotype2型や低ウイルス量:のC型慢性肝炎にPEG-IFNα一2a単独療法やPEG-IFNα一2b/Ribavirin併用療法の24~48週投与が行われている.しかし低ウイルス量のC型慢性肝炎においてはより短期間の治療でもウイルスの消失が可能であり治療期間を短縮することにより副作用や医療費を軽減することが可能である.今回低ウイルス量のC型慢性肝炎に対して16週間のPEG-IFNα一2a単独療法を行い短期投与の可能性につき検討した.【対象】2004年4月よりPEG-IFNα一2a治療を行ったウイルス量が100KIU/mL未満のC型慢性肝炎12例を対象とした.対象の背景は男性9例女性3例.平均年齢61.5歳(25-73歳).Genotype lb3例2a 9例ウイルス量10~81KIU/mL(平均46.6-U/mL)であった.これらの症例にPEG-IFNd-2aを180μg/週1回皮下投与し16週間投与にて治療を終了し治療終了6ヵ月後に治療効果判定を行った.【結果】投与2週目に12例中11例はHCV RNA(オリジナル法)が0.5K:IU/mL未満となった.その11例は投与4週目(定性)にウイルスは陰性化した.一方投与2週目にHCV RNAがO.5KIU/mL未満とならなかった1例は4週目にもウイルスは陰性化せず8週目に陰性化した.治療終了6ヶ月後の効果判定では12例中10例(83.3%〉でSVRであった.その中でGenotype 2の群では9例中8例(88.9%)にSVRであった.一方Genotypelbの群では3例申2例(66.7%)にSVRであった.なお中止例はなかった.【結語】ウイルス量100KIU/mL未満のC型慢性肝炎に対する16週間のPEG-IFNα一2a単独療法でも高率にSVRがえられ投与期間の短縮が可能であると考えられた.
索引用語