セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P107 血小板低下慢性C型肝炎に対して少量ペグインターフェロン+リバビリン間欠48週間投与でSVRを得た1例

演者 森敬弘(JR大阪鉄道病院消化器内科)
共同演者 福田亘(JR大阪鉄道病院消化器内科), 三原美香(JR大阪鉄道病院消化器内科), 北口容子(JR大阪鉄道病院消化器内科), 渡邉元樹(JR大阪鉄道病院消化器内科), 本庶元(JR大阪鉄道病院消化器内科), 光本保英(JR大阪鉄道病院消化器内科), 富岡秀夫(JR大阪鉄道病院消化器内科), 清水誠治(JR大阪鉄道病院消化器内科), 杉野成(JR大阪鉄道病院消化器内科), 伊藤正(JR大阪鉄道病院保健管理部), 水野成人(神戸薬科大学医療薬学研究室)
抄録 現在慢性C型肝炎に対する治療はペグインターフェロンリバビリン併用療法が中心となっているが本治療には血球減少の副作用があり肝炎が進行した血球減少例では選択しにくい.今回我々は血小板低下慢性C型肝炎に対して少量ペグインターフェロンリバビリンの間欠48週間投与でSVRを得た1例を経験したので報告する.症例は60歳代女性.31歳時に子宮癌で子宮全摘術施行され輸血を受けたその後HCV抗体陽性を指摘されていたが放置.平成16年7月心窩部痛のため当科紹介され内視鏡の結果胃潰瘍と診断内服治療を受けた.その際肝機能障害を認めHCVセロタイプGroup1で高ウイルス量であったためIFN治療目的に平成17年1月当科入院となった入院時白血球2400赤血球377万血小板6.5万と汎血球減少を認めAST 42ALT MT一・Bil O.9ALB 3.9ビアルロン酸183HCV-RNA 240KIU/ml(オリジナル法)であった.体重が41kgであり血小板低下があったためペグインターフェロン40μgリバビリン400mgで治療開始したt治療後血小板低下が進行しペグインターフェロンを30pgに減量したが血小板が5万前後で推移したためペグイン呼塩フェロンを20μgに減量投与問隔を10~14日としたところ血小板低下が見られなくなりそのまま投与継続したHCV-RNAは8週目で陰性化し治療終了後24週目まで陰性化を維持しSVRと判定した.現在まで再発なく肝機能は正常で白血球は4200血小板もll万まで改善した.一般に高齢女性で肝線維化の進行した症例でのべグインターフェロンリバビリン併用療法の有効率は低下するといわれているが発癌のリスクを考慮すると進行したC型肝炎で血小板低下が見られた症例でも治療の工夫によりSVRを達成できる場合があり血球減少例でも本治療を検討するに値すると考えられた.
索引用語