セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
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タイトル | P120 抗ウイルス療法により高CA19-9血症が改善したウイルス性肝疾患の3症例 |
演者 | 福田亘(大阪鉄道病院消化器内科) |
共同演者 | 三原美香(大阪鉄道病院消化器内科), 北口容子(大阪鉄道病院消化器内科), 渡邉元樹(大阪鉄道病院消化器内科), 本庶元(大阪鉄道病院消化器内科), 光本保英(大阪鉄道病院消化器内科), 森敬弘(大阪鉄道病院消化器内科), 伊藤正(大阪鉄道病院消化器内科), 富岡秀夫(大阪鉄道病院消化器内科), 清水誠治(大阪鉄道病院消化器内科), 杉野成(大阪鉄道病院消化器内科) |
抄録 | 【はじめに】一部の慢性肝炎で高CA19-9血症を認めることがある.抗ウイルス療法により高CA19-9血症が改善したウイルス性肝疾患の3症例を経験したので報告する.【症例1】48歳女性慢性B型肝炎で肝庇護療法にてもAST/ALT高値が続くため受診.貧血を認め精査したところCA19-9が高値であった.悪性疾患の否定後1amivudineを開始した肝機能検査の改善とともにCA19-9の低下を認めた【症例2】09歳男性.C型肝硬変で近地通院中に早期胃癌・高CA19-9血症を指摘され当科を受診内視鏡的胃粘膜切除術を行い再発なく経過したが高CA19-9血症は持続した.その後インターフェロン療法(以下IFN)を開始し早期にHCVRNA定性が陰性となり肝機能検査の改善とともにCA19-9の低下を認めた【症例3】75歳男性.慢性G型肝炎で近医通院中.超音波検査にて肝癌を指摘され紹介となげ多ジオ波焼灼療法を施行したまた貧血を認め内視鏡検査を行ったところ直腸癌を認めた.低位前方切除術を行い再発なく経過したためIFNを開始した早期にHCVRNA定性が陰性となったが肝機能検査の悪化を認めそれと連動しCA19-9の上昇を認めたIFN終了後HCVRNA陰性は持続し肝機能検査も改善しそれに伴いCA19-9も低下した【結語】IFNにより高CA19-9血症が改善した慢性C型肝炎の報告はあるがlamivudineにより高CA19-9血症が改善した慢性B型肝炎の報告はない.また高CA19-9血症を伴う自己免疫性肝炎がステロイド投与によりCA19-9の低下を認めた報告がある.それらの結果よりHBV・HCV・自己免疫といった原因に関わらず肝機能検査の改善とともに高CA19-9血症が改善すると考えられた.症例2・3の検討よりCA19-9はウイルス量に関わらず肝機能検査と連動すると考えられた提示した3症例は高CA19-9血症を伴うウイルス性肝疾患のCA19-9の意義を明示していると考えられ非常に興味深い症例と思われたので報告する |
索引用語 |