セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
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タイトル | P123 IgG4関連硬化性胆管炎をともなった肝炎症性偽腫瘍術後縦隔リンパ節および胸膜肥厚を認めステロイド治療にて軽快した1例 |
演者 | 黒瀬龍彦(北海道消化器科病院内科) |
共同演者 | 堀田彰一(北海道消化器科病院内科), 釋亮也(北海道消化器科病院内科), 町田卓郎(北海道消化器科病院内科), 碇修二(北海道消化器科病院内科), 加藤貴司(北海道消化器科病院内科), 佐々木清貴(北海道消化器科病院内科), 中村英明(北海道消化器科病院内科), 加賀谷英俊(北海道消化器科病院内科), 目黒高志(北海道消化器科病院内科), 大高和人(北海道消化器科病院外科), 川村武史(北海道消化器科病院外科), 阿部元輝(北海道消化器科病院外科), 山口晃司(北海道消化器科病院外科), 岡村圭祐(北海道消化器科病院外科), 藤田美芳(北海道消化器科病院外科), 森田高行(北海道消化器科病院外科), 高橋利行(北海道消化器科病院病理部) |
抄録 | 症例は60歳代男性既往歴に3年前右S6の肺腫瘍を疑われ他院にて手術施行.診断は器質化肺炎だった.患者は約20年前より近医で高血圧気管支喘息でフォロー中平成19年4月の同院の定期採血で肝障害を指摘され画像診断にて左胆管拡張を伴う腫瘍が疑われ同月当院紹介入院となった.なお腹痛発熱等の臨床症状はなかった.採血にて肝機能の軽度上昇を認めた.肝炎ウイルスマーカーは陰性だった.またIgG4469mg/dlと異常高値および好酸球の増加を認めた. CEACAI9-9は正常だった.USCTでは肝S4に2.6×2.2cmの腫瘤を認め左肝内胆管の拡張も認めた.ERCPでは左肝内胆管の閉塞を認めた.閉塞部位からのブラッシングにてclass3bが得られ悪性腫瘍が疑われた.血管造影等では門脈造影にて左門脈が途絶していた.術前診断として肝S4の肝内胆管癌が疑われた腹膜播種の危険性を考え生検は行わなかった.5月肝左葉左目状葉t胆嚢摘出術を行った.切除標本は肉眼的にはS4に胆管を含んだ黄白色の充実性2.4×14cmの腫瘤を形成しグリソンに沿って外側区末梢まで腫瘤状の病変が広がっていた.また胆管周囲にリンパ球形質細胞好酸球や多角巨細胞を含む高度の炎症細胞浸潤浮腫線維化が見られた.切除された門脈は全層が高度の炎症細胞浸潤に侵されていた.左門脈胆管付属器腺周囲にも炎症が及んだIgG4関連硬化性胆管炎を伴った肝炎症日田腫瘍であった.手術後6月初旬退院その後8月にCT施行縦隔リンパ節腫大および胸椎前面の胸膜肥厚を認めた.IgG4関連の炎症性偽腫瘍に関してはステロイド治療が著効する事がわかりステロイド使用.リンパ節および胸骨前面の肥厚の縮小を認めた. |
索引用語 |