セッション情報 |
一般演題(ポスター)
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タイトル |
P132 網嚢切除が病態悪化に関与したと考えられる残胃全摘術後重症急性膵炎の一例
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演者 |
古屋智規(市立秋田総合病院外科) |
共同演者 |
添野武彦(市立秋田総合病院外科), 橋爪隆弘(市立秋田総合病院外科), 小松眞史(市立秋田総合病院消化器内科) |
抄録 |
症例は60代男性.高度肥満あり.幽門側胃切除術後(早期胃癌)のフォローアップで残胃癌と診断されXX年11月残胃全摘(D1ρ吻合)を行った.前回手術の癒着高度であった.病理結果はtublpTl(M)lyOvOpPM(一)t pDM(一)pNOpStage IAcur A.術後ドレーン排液中アミラーゼ異常高値(1024001U/mL)で4日目より血性となり血管造影を行ったが出血部位同定出来ず.呼吸困難も出現したためICUに入室し人工呼吸器管理開始.ARDS腎不全などの多臓器不全徴候を呈し膵液漏から術後膵炎(重症急性膵炎;重症度スコア17点)をきたしたものと判断しt持続的血液濾過透析を開始した.CTでは両側胸水膵頭部~横隔膜下膵体部に液貯留を認め超音波およびCTガイド下に経皮的穿刺ドレナージ及び洗浄を繰り返した.腹腔内札横隔膜下に留置したドレーン洗浄で右胸腔との交通あり.術後23日後喀疾次いでドレーン等よりMRSA検出.26日右結腸動脈領域の仮性動脈瘤出血による出血性ショックをきたしその後も右および中結腸動脈右枝領域からの出血を繰り返し計3回のTAEで止血した.急激な黄疸凝固異常の進行あり肝不全と診断29日後にplasma dia-filtrationを施行した.血腫内にも新たにCTガイド下経皮的にドレーン2本をJ留置した.しかし全身状態不良のためドレーンの拡張が出来ずに洗浄のみを継続敗血症性ショックに対し長時間エンドトキシン吸着療法を行ったが多臓器不全改善せず次第に血圧は低下し41日後死亡した.初回手術の網嚢切除(膵被膜横行結腸間膜前葉切除)が膵液漏出消化の進展病態悪化に大きく関与したと思われる.また保存的治療に限界があったと思われ再開腹ドレナージの要否時期などに改善の可能性があったかも含めて検討し報告する. |
索引用語 |
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