セッション情報 |
一般演題(ポスター)
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タイトル |
P135 多臓器障害を伴った自己免疫性膵炎の2症例-IgG4関連硬化性病変として-
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演者 |
濱野美枝(東京女子医大消化器病センター外科) |
共同演者 |
西野隆義(東京女子医大八千代医療センター消化器内科), 太田岳洋(東京女子医大消化器病センター外科), 小山祐康(東京女子医大消化器内視鏡科), 竹下信啓(東京女子医大消化器病センター外科), 山本雅一(東京女子医大消化器病センター外科) |
抄録 |
【緒言】自己免疫性膵炎は肝内外胆管狭窄後腹膜線維症など膵外病変をしばしば合併する.今回我々は多臓器障害を伴った自己免疫性膵炎の2症例を経験したので報告する.【症例1】59歳女性.H.15.7月水腎症腎不全にて近医入院後腹膜線維症の診断をうけPSL5mgの内服を開始した.H.16.9月頃より全身倦怠感肝機能障害閉塞性黄疸を指摘され精査加療目的に当科紹介された.入院時血液生化学所見ではT-bil 42mg/dID-bil 3.9mg/dlAST 276U/1ALT 357U/1ALP 3290U/1CA19-9 195U/mlDUPAN-2 3100U/m1と黄疸肝機能障害腫瘍マーカー高値を認めた.画像所見では腹部超音波検査及びCT検査にて膵頭部の腫大を認めERCPにて下部胆管の著:明な狭窄とdif-fuseに膵管の狭細像を認めた.血液検査にて抗核抗体陽性IgG4が3970mg/dlと高値であり自己免疫性膵炎と診断された.プレドニン30mg/日で治療を開始したところ黄疸肝機能腫瘍マーカーとも改善した.画像上膵管狭細像下部胆管の狭窄も改善した。同時に後腹膜繊維症も軽快尿の流出改善を認めた.【症例2】74歳男性.体重減少DMの悪化肝機能障害を主訴に前職入院閉塞性黄疸肝内胆管の拡張を認めPTCD施行肝田部の胆管狭窄を認め肝門部胆肝癌の疑いにて当科紹介された以前より膵頭部の腫大を指摘されていたためERC施行したところdiffuseに膵管の狭細像を認めた.血液検査にて抗核抗体陽性IgG4が349mg/d1と高値でありまた口唇生検の免疫染色にてIgG4が陽性であったため肝内外胆管狭窄を伴う自己免疫性膵炎と診断された.経過中胆管狭窄は自然寛解したため現在経過観察中である.【結語】多臓器障害を伴った自己免疫性膵炎の2症例を経験した.自己免疫性膵炎がIgG4関連硬化性疾患であることを示唆する症例と考え報告する. |
索引用語 |
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