セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
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タイトル | P142 ミクリッツ病の発症から自己免疫性膵炎を疑った一例 |
演者 | 坂尾将幸(奈良社会保険病院内科) |
共同演者 | 光山俊行(奈良社会保険病院内科), 山口隆志(奈良社会保険病院内科), 中島淳(奈良社会保険病院内科), 柴谷伸行(奈良社会保険病院内科), 藤村和代(奈良社会保険病院内科), 坂上欧(奈良社会保険病院眼科), 三好秀明(関西医科大学附属病院消化器肝臓内科), 岡崎和一(関西医科大学附属病院消化器肝臓内科) |
抄録 | 症例は44歳男性.糖尿病にてインスリン治療を行っていたが約2年前より自覚する時弊を伴わない両側上眼瞼の腫脹を主訴に眼科を受診した。涙腺の生検で炎症細胞浸潤があり一部にIgG4陽性形質細胞浸潤を認めることからミクリッッ病の診断に至った.35歳のときに膵腫大を伴った閉塞性黄疸の既往がありステロイド投与により症状が軽快した経緯があることから本病態に自己免疫性膵炎が関与しているものと考え精査を行った.血液検査ではγグロブリンおよびIgGは正常範囲内で抗核抗体は陰性だった.腹部CT検査では膵頭部の軽度腫大と膵尾部の主膵管の拡張がありERCP検査では膵体部中心に主膵管狭二一を認めた.血中IgG4は539mg/dlと高値であったプレドニゾロン30mgより治療を開始したところ2週間の経過で眼瞼の腫脹の著明な改善および膵の縮小を認めた.患者は現在も加療中である.今回われわれの経験したIgG4の関与が示唆されている病態について若干の文献的考察とともに報告する. |
索引用語 |