セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P159 低用量アスピリン(L-Asp)胃潰瘍の現状について

演者 槙信一朗(福岡大学筑紫病院消化器科)
共同演者 松井敏幸(福岡大学筑紫病院消化器科)
抄録 目的:本邦では低用量アスピリン(L-Asp)胃潰瘍の頻度と特徴は不明である.今回L-Asp胃潰瘍の頻度臨床的特徴を明らかにする.対象・:方法=当院及び関連施設での2007年4月より過去3年間に初回内視鏡検査にて診断しえた胃潰瘍患者2131例.検討項目:1.検査時症状2.疾患の内訳3.L-Asp内服期間4.胃潰瘍の存在部位5.潰瘍数6.潰瘍の大きさ7.潰瘍の時期.結果:2131例の内訳はL-Asp内服による潰瘍が90例(42%)非アスピリンNSAIDs潰瘍が102例(4.8%)であった.L-Asp内服による潰瘍90例のうち抗血小板薬及びNSAIDs内服重複を除いた80例(3.8%)で検討を行った. L-Asp内服80例の薬物の内服はAspirin(Bayaspirin)57例(71%)Aspirin・dialuminate(Bufferin81)が21例(26%)2例(3月目で両者を服用.L腹痛24例胃部不快感12例吐血7例黒色便7例貧血21例無症状9例.2.虚血性心疾患29例脳梗塞41例高血圧19例不整脈13例閉塞性動脈硬化症5例.36ヶ月未満7例(8.8%)6ヶ月~1年未満23例(28.8%)1年以上の内服50例(62.4%)、4.体上部15例(16、7%)体部17例(18.9%)胃角部23例(25.6%)前庭部35例(38.9%).5.単発例44例(55.0%)多発例36例(45.0%).6.4mm未満が21例(26.3%)5mm~9mmが15例(18。8%)10mm以上が44例(55.0%).7。A1期10例A2期35例H1期38例H2期26例結論lL-Asp内服による潰瘍は胃潰瘍全体の3.8%と低率であった.L-Asp内服による潰瘍のうち出血例は43%と高かった. L-Asp潰瘍は非アスピリンNSAIDs潰瘍とほぼ同頻度であり出血をきたす例が多いことが分かった.
索引用語