セッション情報 |
一般演題(ポスター)
|
タイトル |
P167 転移巣に扁平上皮癌を認めた胃低分化型腺癌の1例
|
演者 |
本間あや(札幌社会保険総合病院内科・消化器科) |
共同演者 |
小野雄司(札幌社会保険総合病院内科・消化器科), 横山朗子(札幌社会保険総合病院内科・消化器科), 高木智史(札幌社会保険総合病院内科・消化器科) |
抄録 |
原発巣は低分化型腺癌であったにもかかわらず転移巣の一部に扁平上皮癌を認めた極めてまれな胃癌の1例を経験した.症例は47歳の男性で発熱と右面部痛にて当院整形外科を受診しMRIにて骨軟骨肉腫悪性骨腫瘍が疑われ精査目的に入院となった.腹部造影CTにて胃壁肥厚胃周囲リンパ節腫脹右腸骨に4.Oc皿大の腫瘤が確認され胃癌のリンパ節転移・骨転移が疑われたためv当科転科となった.胃内視鏡検査で胃体部に発赤を伴う全周鼠壁肥厚壁伸展不良を認め4型腫瘍が疑われたが生検では炎症性変化しか認めなかった.一方骨転移巣の生検では扁平上皮癌の診断を得た治療はS1/CDDP 2コースS1/Docetaxel 1コースの化学療法および骨転移巣に対し放射線療法を施行した.胸椎転移による脊髄圧迫を認め背部痛・下肢麻痺視力低下など多彩な神経症状を呈した.死後病理解剖が施行され胃癌およびリンパ節脊髄転移巣は組織学的にすべて低分化腺癌であったのに対し骨転移巣の組織像は扁平上皮癌であった.また骨髄において低分化型腺癌と扁平上皮癌の共存を認め低分化型腺癌から扁平上皮癌へ再分化したことが疑われた.本症例は非常にまれであると同時に胃低分化型腺癌が転移巣において扁平上皮癌に形質転換した可能性が強く示唆された. |
索引用語 |
|