セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
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タイトル | P169 Ball valve syndromeをきたした進行胃癌の1例 |
演者 | 久保倉尚哉(新日鐵八幡記念病院消化器科) |
共同演者 | 中村滋郎(新日鐵八幡記念病院消化器科), 渕上忠史(新日鐵八幡記念病院消化器科), 梶原英二(新日鐵八幡記念病院消化器科), 東秀史(新日鐵八幡記念病院外科), 金城満(新日鐵八幡記念病院病理部), 松本主之(九州大学大学院病態機能内科学), 飯田三雄(九州大学大学院病態機能内科学) |
抄録 | 症例は85歳女性.軟便体重減少のため近医で施行された上部消化管内視鏡検査にて胃前庭部毛剃に進行癌(生検にてGroupVwendifferentiated adenocarcinoma)を指摘され当院紹介となった.当科受診時は軽度の腹部膨満感を自覚していた.術前の上部消化管内視鏡検査では病変は幽門輪を越えて十二指腸細部に嵌入しており鉗子を用いても胃内に引き戻すことができなかった.上部消化管造影検査では十二指腸球部に表面に潰瘍を伴った径4cmの腫瘤性病変を認めた.病変は幽門前庭部からの襲と連続しておりball valve syndromeをきたしていると考えられた.術前スクリーニングの下部消化管内視鏡検査にて直腸Raに管腔の1/2周を占める2型の進行癌を認めた.CTでは明らかな転移を認めず幽門側胃切除術+低位前方切除術を施行した.術中も病変は十二指腸へ嵌入しており用手的な胃への追納が困難であったため病変より肛門側にて十二指腸を切離した.病理診断は1型のpapillary adenocarcinoma深達度mpであった. ballvalve syndromeをきたす病変としては早期胃癌や粘膜下腫瘍の頻度が高く本症例のように進行癌によるものは比較的稀であるため文献的考察を加え報告する。 |
索引用語 |