| セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
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| タイトル | P173 稀な発生様式をとった残胃癌に対し内視鏡治療を行った1例 |
| 演者 | 倉岡賢輔(癌研有明病院消化器内科) |
| 共同演者 | 林祐子(癌研有明病院消化器内科), 藤崎聡(癌研有明病院消化器内科), 吉本和仁(癌研有明病院消化器内科), 植木信江(癌研有明病院消化器内科), 平澤俊明(癌研有明病院消化器内科), 帯刀誠(癌研有明病院消化器内科), 山本頼政(癌研有明病院消化器内科), 土田知宏(癌研有明病院消化器内科), 藤崎順子(癌研有明病院消化器内科), 五十嵐正広(癌研有明病院消化器内科), 高橋寛(癌研有明病院消化器内科) |
| 抄録 | 【症例】57才・女性【既往歴】1996年7月胃角上部の早期胃癌に対しEMR施行.2002年10月胃癌再発にて幽門側胃切除術(B-1法再建)施行されその後近医で経過観察されていた.2007年3月上部内視鏡検査で早期胃癌指摘され当院紹介となった.【現病歴J4/3上部内視鏡施行噴門部小叩体上部大弩と弓田部大忌に2カ所いずれも5mm程度の微小退色域を認め生検で印環細胞癌を認めた.本人が外科的治療を拒否したため適応拡大病変として内視鏡治療を行う方針とした病変が非常に小さく多発していることから6/4にEMR-C法にて4病変全て切除した.7/20のフォローアップの内視鏡検査でEMR施行部位に遺残再発所見は認めず生検でも癌は認めなかったが新たに体部大竃に2カ所5mm程度の退色域を認め生検で印環細胞癌を認めた.精査目的で8/17に再度内視鏡施行新たに体部大弩大弩後壁前壁の3ヵ所に3mm程度の小退色域を認め同部位からの生検で印環細胞癌を認めた.本人やはり外科的治療を拒否したため再度内視鏡治療を行う方針とし9/13再度EMR-C法にて5病変全てを切除現在経過観察中である.【考察1』本症例は術後5年目で発生し吻合部縫合線とは関係ない部位に再発した残胃癌症例でありかつ異時多発発生例と考えられる.胃癌術後10年以内に発生する引時多発性残胃癌の特徴として部位は体上部小弩から後壁に多く組織型は分化型肉眼型は隆起型が多いとした報告がみられるが本症例は組織型は未分化型で形態も5mm以下の平坦から軽度陥凹性の病変が実に9カ所も多発しており残胃を背景とした癌の発生様式としては稀なものであると考えられた.また本症例では内視鏡検査時にNBI併用による拡大観察を施行しているが未分化癌の特徴的な所見が得られ存在診断質的診断いずれに対しても非常に有用であった.【結語】非常に稀と考えられる発生様式の残胃癌の1例を経験したので若干の文献的考察を加え報告する. |
| 索引用語 |