セッション情報 |
一般演題(ポスター)
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タイトル |
P176 当院にて経験した腸型Behcet病症例の一例
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演者 |
川村直之(札幌北楡病院消化器科) |
共同演者 |
鈴木美櫻(札幌北楡病院消化器科), 夏井坂光輝(札幌北楡病院消化器科), 高野眞寿(札幌北楡病院消化器科), 露口雅子(札幌北楡病院消化器科), 工藤峰生(札幌北楡病院消化器科) |
抄録 |
【症例】症例は31歳男性平成8年の21歳頃より肛門周囲の痒みを自覚し肛門科にて肛門湿疹と診断され外用薬で軽快していた平成10年頃より肛門湿疹に加えて口内炎が時々発症するようになり徐々に治癒に時間を要するようになった.平成14年時には痛みで話せないくらいの口内炎の増悪を認めるもケナログ軟膏で軽快し特に精査加療はされなかった平成15年時より時々痛みを伴う小さな紅斑の出現を両大腿より下腿に数ヶ所認めその後は部位を変えて出現し自然に二二していた.同時期の健康診断にて便潜血反旛陽性を指摘されるも放置していたがその頃半年で4~5kgの体重減少を認め平成16年1月右下腹部に膨満感を伴う痛みの出現があり6月に近医受診した.下部消化管内視鏡にて回盲弁の発赤と腫大を指摘され当院紹介となった.同年7月1日の下部消化管内視鏡にて回盲部より連続する回腸末端に半周性に深掘れ潰瘍を認め再発性口腔内アフタと毛嚢炎様皮疹は認めるが外陰部潰瘍・特異的眼症状はなく単純性潰瘍か2主症状を伴う消化管Behcet病疑い症例と判断しペンタサ6t3xで治療を開始した症状の改善を認めていたが9月には症状増悪しフラジール2t2x2w投与で症状の再改善を認めた自覚症状の改善後に施行した11月4日の下部消化管内視鏡では回盲弁の発赤は軽減していたが回腸末端の潰瘍自体には変化はなかった.その後11月中旬に肛:門周囲炎12月に口内炎の増悪を認めるも消化器症状は安定していた.その後平成17年2月4日に腹痛と全身の体調不良を訴えて受診したため同日よりプレドニン40mg/dayの投与を開始した.投与直後より自覚症状の著明な改善を認め2~4週間でプレドニン漸減し現在7.5mgを投与中だが口内炎肛門周囲炎の出現を時に認めるも回盲部は回盲弁の右半が消失した様な形態と回腸末端の癩良化による変形のみで寛解を保っている.【まとめ】プレドニンの著効した腸型Behcet病症例の一例を経験した. |
索引用語 |
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