セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
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タイトル | P192 免疫調整剤FTY720による腸炎惹起性リンパ球の骨髄封じ込め効果の検討 |
演者 | 藤井俊光(東京医科歯科大学消化器内科) |
共同演者 | 金井隆典(東京医科歯科大学消化器内科), 富田貴之(東京医科歯科大学消化器内科), 亀山佳織(東京医科歯科大学消化器内科), 篠原玉子(東京医科歯科大学消化器内科), 根本泰宏(東京医科歯科大学消化器内科), 戸塚輝治(東京医科歯科大学消化器内科), 渡辺守(東京医科歯科大学消化器内科) |
抄録 | 【目的】新規免疫調整剤FTY720(フィンゴリモド)はリンパ節からのリンパ球移出に必須のSIPrレセプターを長時間内在化することによりリンパ球の循環動態を制御し免疫抑制作用を発揮すると考えられている我々はこれまでにFTY720がCD4+CD45RBhiナイーブT細胞移入のみならずリンパ節ではなく腸管指向性の腸炎惹起性CD4+CD44hiCD62L一エフェクター・メモリーT(TEM)細胞移入慢性大腸炎モデルにおいても腸炎を抑制することを明らかとしたことよりFTY720のリンパ節移出抑制とは全く異なる機序による腸炎抑制効果の可能性を追求した.【方法】(1)RAG2一/一及びリンパ節欠損LTα+×RAG2+(LTαDKO)マウスを二二し腸炎惹起性LP CD4 +CD44hiCD62L-TEM細胞を移入した.さらにFTY720を00.31.Omg/kg隔日投与し大腸炎の発症の有無を経時的に検討した.(2)下弓C57BL/6マウスおよびLTα一/一マウスにFTY720を0丁目1.Omg/kgを投与し各臓器のリンパ球数の変化を検:討した.【結果】(1)RAG2一/一及びLTαDKOマウスともにFTY720用量:依存的に末梢血CD4+細胞数の減少及び腸炎の抑制を認めた.さらにFTY720用量依存的にIFN一γ及びTNF一α産生を抑制したがFoxp3発現に変化を認めなかった.(2)FTY720の投与によりC57BL/6マウスおよびLTCt“一/一一マウスともに末梢血リンパ五二の減少を認めLTCt’/一マ・ウスにおいてのみ骨髄CD4+T細胞数の有意な増加を認めた.【結語】FTY720にはリンパ節欠損状態においても骨髄への腸炎惹起性TEM細胞の取り込みを促進し(骨髄へ封じ込め)腸炎を抑制するという新たな作用機序が示唆された.(FTY720 ; Novartisより供与) |
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