セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P208 骨髄細胞から肝細胞への分化過程におけるサイトカインの動態解析-GFP/CCl4モデルの解析より-

演者 水永裕子(山口大学消化器病態内科学講座)
共同演者 寺井崇二(山口大学消化器病態内科学講座), 岩本拓也(山口大学消化器病態内科学講座), 大森薫(山口大学消化器病態内科学講座), 山本直樹(山口大学消化器病態内科学講座), 内田耕一(山口大学消化器病態内科学講座), 山崎隆弘(山口大学消化器病態内科学講座), 坂井田功(山口大学消化器病態内科学講座)
抄録 目的:我々は肝硬変症に対する自己骨髄細胞投与療法(ABMI ther・apy)の開発を行ってきた.基礎研究モデル(GFP/CCI4モデル)として四塩化炭素(CCI4)投与による持続肝障害を想起したマウスにおいて末梢から投与したGFP陽性骨髄細胞が効率よく肝臓に定着し肝芽細胞を経てアルブミン陽性肝細胞に分化することを示した.骨髄細胞投与により肝機能肝線維化や生存率の改善が明らかになった.今回は骨髄細胞投与後に血清中のどのようなサイトカイン群が変動を認めるか網羅的にかつ経時的に評価を行った.これによりABMI療法時に役立つサイトカインを明らかにしたいと考えた.方法:四塩化炭素の腹腔内投与により惹起された肝硬変マウスにGFPTgマウスの全骨髄細胞を採取し経尾静脈的に1×105個の骨髄細胞を投与し投与後も四塩化炭素による持続肝障害惹起を継続した.その後122448時間後を後期相として1234週間後までの血清中のサイトカインについて網羅的に測定を行った.サイトカイン測定に関してはBIO RAD社製Bio Plex suspention array systemを用いIL-1αIL-1βIL-2IL-3IL-4IL-5IL-6IL-9IL-10IL-12(p40)IL-12(p70)IL-13IL-17 EotaxinG-CSFGM-CSF IFN-γKCMCP-1MIP-1αMIP-βRANTESTNF-αbasic FGFVEGF(n=10)の測定を行った.結果:コントロールとしての持続肝障害群と比較して血清VEGF濃度が骨髄細胞投与群の各時相で有意に低下することが明らかになった今回はこのVEGFの低下の意義について過去の解析を加え報告する.
索引用語