セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
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タイトル | P209 体成分分析装置による慢性肝疾患患者の体成分の解析とNSTへの導入 |
演者 | 尾城啓輔(慶應義塾大学消化器内科) |
共同演者 | 海老沼浩利(慶應義塾大学消化器内科), 金森英彬(慶應義塾大学消化器内科), 菊池真大(慶應義塾大学消化器内科), 山岸由幸(慶應義塾大学消化器内科), 多田慎一郎(慶應義塾大学消化器内科), 齋藤英胤(慶應義塾大学消化器内科), 日比紀文(慶應義塾大学消化器内科) |
抄録 | 【目的】肝硬変患者は蛋白・エネルギー低栄養状態に陥りやすくQOL低下の一因となるだけでなく予後とも関連することが報告されている.適正な食事療法や運動による栄養状態の管理が重要でありさらに近年はBCAA製剤投与による改善効果が示されているこれらの栄養状態の評価のため身体測定による身長体重上腕三頭筋皮脂厚上腕戸戸の測定や血液検査による血清蛋白濃度遊離アミノ酸バランスなどが用いられてきた.しかし肝硬変では浮腫や腹水により影響されやすいためこれらの影響を受けにくく簡便で反復でき定量的な評価法が望まれていた.特にNSTにとって栄養状態の的確な評価は非常に重要である.体成分分析装置は身体に装着した電極から多周波数を用いて生体インピーダンスを測定し体脂肪量や水分量を含めた体成分を高精度で測定可能な装置である.今回我々は体成分分析装置を用いて慢性肝疾患患者の体成分を測定したので報告する.【方法】慢性肝炎(C且)患者ll例肝硬変(LC)患者39例を体成分分析装置(lnbodyS20)にて測定筋肉量脂肪量(脂肪肝)水分量(浮腫)を比較したさらにLC群をChi里d分類により3群(LC-A~C)に分け比較検討した.【結果】CH群とLC群の2群間において筋肉量はほぼ同等であったがLC群で脂肪率は低く浮腫は多い結果となったさらにChld分類別の検討では肝予備能低下に伴い脂肪率が低く浮腫が多い傾向となったt【結論】筋肉量は従来の報告からみてLC群でも比較的よく保たれていた.肝硬変では肝グリコーゲン貯蔵量の低下により内因性脂質の燃焼比率が高まることが間接熱量計を用いた呼吸商の分析から報告されているが今回LC群において脂肪率が低いことは従来の報告を裏付けるものとなった、NSTにとって慢性肝疾患患者の栄養状態を的確に評価する方法として体成分分析装置は有用であり栄養状態の指標として脂肪率も重要と考えられた. |
索引用語 |