セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P212 難治性肝性脳症患者におけるPolaprezincと硫酸亜鉛投与の意義についての検討

演者 高口浩一(香川県立中央病院消化器内科)
共同演者 宮原孝治(香川県立中央病院消化器内科), 津崎龍一郎(香川県立中央病院消化器内科), 石川茂直(香川県立中央病院消化器内科), 馬場伸介(香川県立中央病院消化器内科), 和唐正樹(香川県立中央病院消化器内科), 妹尾知典(香川県立中央病院消化器内科), 稲葉知己(香川県立中央病院消化器内科), 永野拓也(香川県立中央病院消化器内科), 河合公三(香川県立中央病院消化器内科)
抄録 目的:肝硬変の肝性脳症および高アンモニア血症の治療としてはラクツロース製剤tBCAA製剤非吸収性抗生剤食事療法等があるが難治性の症例も見られる亜鉛はその欠乏によりアンモニア代謝の低下をきたすことが報告されでいる.今回われわれは亜鉛を含む胃潰瘍製剤であるPolaprezincと硫酸亜鉛を使用し難治性の肝性脳症患者の高アンモニア血症に有用であるかどうかを検討したので報告する.対象:難治性の高アンモニア血症をきたした肝硬変患者のうち低亜鉛血症を呈する患者16例である.男性7例女性9例平均年齢69士8歳B型肝硬変2例C型肝硬変12例NBNC型肝硬変2例である対象:対象患者さんにPolaprezincl.Ogを3例に硫酸亜鉛400mgを4例にPolaprezinc1.Og+硫酸亜鉛150mgを3例にPolaprezinc1.Og+硫酸亜鉛400mgを6例に投与し血中亜鉛濃度とアンモニア値の推移を検討した.結果:Polaprezinc2包単独投与3例で血中亜鉛濃度は平均47μg/dしから64μg/dしと上昇し血中アンモニアは平均69μg/dしから60pg/dしに減少した硫酸亜鉛400mg投与例もしくはPolaprezinc2包+硫酸亜鉛150mg投与群では亜鉛濃度は平均40pg/dしから62μg/dしに上昇しアンモニアは平n9 88μg/dしから69μg/dしと減少したPolaprezinc2包+硫酸亜鉛400mg投与例では亜鉛濃度は平均47pg/dしから81pg/dしと上昇が見られアンモニアも平均149μg/dしから110pg/dしと低下した.難治性肝性脳症患者においてBCAA内服の有無はあまり亜鉛濃度には関与していなかった、利尿剤2種類以上内服例では血中亜鉛濃度の上昇が起こりにくくアンモニア値の減少も少ない傾向が見られた.結論:BCAA製剤内服の有無に係わらず利尿剤大量投与症例では亜鉛製剤投与時の亜鉛濃度の上昇が起こりにくくPolaprezincl日内服量の3倍以上の亜鉛(亜鉛にして100mg)の投与が必要であると思われた.
索引用語