セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P214 肝疾患症例における肝代謝性H2受容体拮抗薬ラフチジンの血中動態(第2報)

演者 加賀谷尚史(金沢大学消化器内科学)
共同演者 野村能元(金沢大学消化器内科学), 丹尾幸喜(金沢大学消化器内科学), 寺島健志(金沢大学消化器内科学), 守護晴彦(金沢大学消化器内科学), 重山勇(金沢大学消化器内科学), 藤永晴夫(金沢大学消化器内科学), 北原征明(金沢大学消化器内科学), 大石尚毅(金沢大学消化器内科学), 砂子阪肇(金沢大学消化器内科学), 島上哲朗(金沢大学消化器内科学), 荒井邦明(金沢大学消化器内科学), 酒井佳夫(金沢大学消化器内科学), 山下竜也(金沢大学消化器内科学), 水腰英四郎(金沢大学消化器内科学), 酒井明人(金沢大学消化器内科学), 中本安成(金沢大学消化器内科学), 本多政夫(金沢大学消化器内科学), 岡田俊英(金沢大学消化器内科学), 金子周一(金沢大学消化器内科学)
抄録 【目的】肝代謝性H2受容体拮抗薬ラフチジン(Laf)の肝疾患患者での安全性については明確では無い.しかしLafは消化管ホルモンを介した強力な酸分泌抑制効果胃粘膜組織血流増加に基づく粘膜保護作用を有しラットにおいて肝組織血流を増加させ肝保護作用を示す可能性も示唆され肝疾患患者での有用性が期待できることからその薬物動態の解析が重要である【方法】当院消化器内科に入院したウイルス性肝疾患患者のうち同意を取得しえた患者にLaf10mgを投与し経時的(前1時間2時間4時間6時間8時間10時間24時間)採血を行いLafの血中動態(TmaxCmaxT1/2AUCMRT)を解析した.また可能な症例では1週間10mg1日2回の投与を行い反復投与による蓄積性と門脈血流量の変化を検討した.【結果】対象はA群:慢性肝炎6例B群:ChildA~Bの肝硬変6例C群:Child Cの肝硬変4例であるA群:B群:C群でTmax 22±15hr:32±1.3hr : 45±10hrCmax 191.5±743ng/ml : 1586±75.4ng/ml : 1130±445ng/mlT1/23.65±0.99hゴ5.15±0.84hr:5.85±2.02hrAUC lO52.6±360.1ng/hr/ml:1135.7±333.6 hr : 10zz.6±711.8ng/hr/mlMRT 5.87±1.oohr : 830±L74hr : 9.66±325hrであった.肝機能の悪化につれ血中消失は遅延したがF血漿中濃度は上昇せずAUCには有意な差を認めなかった反復投与が可能であった症例では計算されるシュミレーション値を超えて濃度が上昇することはなかった.門脈血流量は内服前後での明らかな変化傾向は認めなかった.【結論】肝機能の悪化に応じてTmaxが延長しT1/2MRTは延長した.しかしCmaxは低下するためAUCは各群同程度であり肝疾患患者でも安全に使用しえると推測された
索引用語