セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
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タイトル | P216 巨大肝嚢胞に対する塩酸ミノサイクリン注入療法の検討 |
演者 | 藤永哲治(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科) |
共同演者 | 竹田晃(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 常松日奈子(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 原田直毅(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 山川美帆(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 田中聡司(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 松原徳周(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 西山範(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 入江孝延(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 鈴木貴弘(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 春名能通(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 井上敦雄(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科) |
抄録 | 【目的】2004年10月から2007年10月までの3年間に画像診断で最大径10cm以上の巨大肝嚢胞を有し嚢胞による自覚症状が認められた8例について嚢胞ドレナージ術と塩酸ミノサイタリン注入療法の治療効果を検討した.【方法】対象は巨大肝嚢胞による自覚症状を有した8例でそのうち1例はエタノール注入療法後の再発例であった.治療対象となった肝嚢胞の大きさは全例で最大径12cm以上存在部位は左葉1例右葉7例であった.ドレナージ術は経皮経肝油に腹部超音波ガイド下・レントゲン透視下に行いビッグテールカテーテルを挿入・留置した.その後は持続ドレナージによる排液を施行した.ドレナージ排液が1日1001nl以下に減少した後嚢胞癒着目的で嚢胞内へ塩酸ミノサイタリン注入を行った.1回注入量は嚢胞のサイズに応じて800~1200mgとし週2回目4週間の計8回投与予定とした.【成績】8例のうち8回以上の注入療法を施行できたのは2例のみであった.それ以外の症例では注入を1~2回施行した段階で嚢胞が著明に縮小したためカテーテル位置が偏位し注入不可能となったものが3例3か月6回注入した症例が3例であった.いずれの症例もカテーテル留置中に感染などの大きな合併症なく経過し自覚症状の改善を認めた.以後外来にて経過観察しているが再発例は2例のみ認めている.1回注入量100mgかつ注入回数1回であった症例が再発後に肝嚢胞開窓術を受けた.1例は初回治療の1年後に再発し再治療している.【結論】自覚症状を伴う巨大肝嚢胞に対するドレナージ術塩酸ミノサイタリン注入療法は安全かつ比較的再発の少ない有用な治療方法と考えられる.若干の文献的考察を加えて報告する. |
索引用語 |