セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P224 経過中に特発性血小板減少症(ITP)様の血小板減少を認めたWilson病の一例

演者 先山あゆみ(昭和大学藤が丘病院消化器内科)
共同演者 小川修(昭和大学藤が丘病院消化器内科), 橋本裕輔(昭和大学藤が丘病院消化器内科), 丸岡直隆(昭和大学藤が丘病院消化器内科), 吉汲宏毅(昭和大学藤が丘病院消化器内科), 安田宏(昭和大学藤が丘病院消化器内科), 遠藤豊(昭和大学藤が丘病院消化器内科), 井上和明(昭和大学藤が丘病院消化器内科), 与芝真彰(昭和大学藤が丘病院消化器内科)
抄録 症例は40代女性.約1年前に吐血しその際に食道静脈瘤・肝硬変を指摘された.血液検査にて血清Cu低山(28μg/dl)セルロプラスミン低値(3mg/dl)を認め肝生検にて肝細胞内に銅結合蛋白が染色されることからWilson病と診断されD一ペニシラミン投与が開始された.その約8ヵ月後に下腹部・下肢に紫斑が出現してきたため受診したところ血小板低下(9000/pl)を指摘された. PAIgG著明高値(633ng/107cells;正常9-25)と骨髄生検上に巨核球の増加を認め特発性血小板減少症(ITP)様の病態が疑われた.ステロイド治療を開始したところ徐々に血小板増加を認めた.ステロイド治療1ヵ月後には血小板数は以前と同様の数値に戻りPAIgGも低下傾向(109ng/107cells)にあった過去の文献においてWilson病に合併したITP例は1画面しか見つからなかったがWilson病に関わる免疫異常が血小板減少に関係していると考えられる.興味ある症例と思われるため考察を深め報告する.
索引用語