セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
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タイトル | P230 CTによって診断困難な肝外胆管狭窄における超音波内視鏡の位置づけ |
演者 | 西福康之(獨協医科大学消化器内科) |
共同演者 | 山形道子(獨協医科大学消化器内科), 菅家一成(獨協医科大学消化器内科), 人見玄洋(獨協医科大学消化器内科), 窪田敬一(獨協医科大学第二外科), 寺野彰(獨協医科大学消化器内科), 平石秀幸(獨協医科大学消化器内科) |
抄録 | 【目的】現時点で原因不明の胆管狭窄の対処方法に関し明確なコンセンサスは得られていない.だが胆管狭窄の原因病変がCTで指摘できない場合も悪性疾患が半数以上に存在するとの報告がある一方良・悪性胆管狭窄を鑑別する画像診断法は確立されていない.胆管狭窄機転をCTで診断できない症例において細径プローブの胆管挿入による診断能の報告は数件認められるが超音波内視鏡(EUS)を用いた詳細な検討はほとんどなされていない我々はERCP/MRCPで胆管狭窄を認め狭窄機転をCTで指摘できない症例にEUSを施行し良・悪性狭窄の診断能と悪性胆道狭窄のEUS画像の検討を行った.【方法】ERCPまたはMRCPで肝門部以外の肝外胆管狭窄を認め狭窄機転をCTで特定できずEUSを施行した18症例(平均年齢62歳男10人・女8人)を対象とした.EUS上.正常胆管像・膵胆管合流異常・狭窄があるが胆管壁の層構造が保たれ内腔表面が平滑な場合を良性狭窄と診断しその他は悪性狭窄を否定できないと判定した.最終診断は9例が術後の病理学的検索により9例が6か月以上の保存的経過観察によりなされた.【結果】最終診断は良性胆管狭窄10例・悪性胆管狭窄8例であった.EUSによる器質的狭窄の有無即ち存在診断能について感度・特異度・陽性反応的中率・陰性反応的中率は各々100%・ 77%・82%・100%であった.また良・悪性狭窄の診断能については各々100%・70%・73%・100%であった.また悪性狭窄のEUS像としては全例に腫瘤を認め径10mm超不整形で内部は低エコーまたは混合エコーを呈し肝外胆管の途絶・周辺組織への浸潤像を伴うという傾向が認められた.【結調CTで診断困難な胆管狭窄に対しEUSは細径プローブに匹敵する診断能を有することがわかった.また細径プローブに比べて簡便で非侵襲的であり外来でも施行可能で原因不明の胆管狭窄症例のスクリーニングに重要なモダリティになりうると思われた |
索引用語 |