セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P233 胆嚢炎再発予防として胆嚢内瘻術を施行した症例の検討

演者 窪田裕幸(静岡市立清水病院消化器科)
共同演者 大石愼司(静岡市立清水病院消化器科), 佐原秀(静岡市立清水病院消化器科), 鈴木大輔(静岡市立清水病院消化器科)
抄録 【目的】高齢や基礎疾患等にて胆嚢摘出術が困難な胆石胆嚢炎症例に対しs胆嚢炎再発予防を目的とした経皮的あるいは経乳頭的胆嚢心急術を行った症例についてその治療成績を検討した.【方法】2000年から2007年までの7年間において当院にて急性胆嚢炎発症後胆嚢摘出術を行わなかった胆嚢結石症の患者のうちの6例に胆嚢内曲面を施行した.年齢は68~90歳男性4例女性2例.いずれの症例も脳血管障害虚血性心疾患肝硬変等の基礎疾患を有していた.胆嚢炎初発例が4例再発例が2例総胆管結石』の既往を有するものが3例あった.【成績】すべての症例に急性胆嚢炎の初期治療として経皮的あるいは経乳頭的ドレナージを行った.内痩化には7.2または8FrのPig-tailtype plastic stentを使用した.4例は副乳頭語に2例は経皮的に留置した.本手技の成否は胆嚢管をガイドワイヤーが通過するか否かにかかっており経皮的から経乳頭的に逆に経乳頭的から経皮的にアプローチを変更した症例が1断ずつあった.観察期間は9ヶ月から5年2ヶ月で逸脱例を除き経過中にカテーテル交換は行っていない.4ヵ月後にカテーテル逸脱による胆嚢炎の再発を1例認めたが他に胆嚢炎の再発例はなかった.また4年3ヵ月後に総胆管結石の発症を1例認めた.【結論】ガイドラインでは急性胆嚢炎は胆嚢摘出術を前提とした初期治療を行うことが推奨されているが基礎疾患や合併症等にて耐術困難な症例も存在する.内感化は胆嚢管の分岐・走行によっては技術的に困難な症例もあると考えられるが一旦内痩化ができれば長期に再発を予防できる可能性があるため耐術不能例に対し試みてよい治療法と考えられた.
索引用語