セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
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タイトル | P238 長期生存し得た切除不能膵癌2例の検討 |
演者 | 簑田竜平(福岡大学筑紫病院消化器科) |
共同演者 | 植木敏晴(福岡大学筑紫病院消化器科), 藤村成仁(福岡大学筑紫病院消化器科), 大塚雄一郎(福岡大学筑紫病院消化器科), 野間栄次郎(福岡大学筑紫病院消化器科), 光安智子(福岡大学筑紫病院消化器科), 戸原恵二(福岡大学筑紫病院消化器科), 松井敏幸(福岡大学筑紫病院消化器科), 東大二郎(福岡大学筑紫病院外科), 富安孝成(福岡大学筑紫病院外科), 二見喜太郎(福岡大学筑紫病院外科), 西俣伸亮(福岡大学筑紫病院病理), 田邊寛(福岡大学筑紫病院病理), 原岡誠司(福岡大学筑紫病院病理), 岩下明徳(福岡大学筑紫病院病理) |
抄録 | 症例1:75歳女性2003年6月に背部痛が出現したため某医受診.US上膵癌が疑われ当科紹介入院となった.USCT上膵体部に径25mmの腫瘤がありDU-PAN-2が1200ng/dlと高値であった.造影USでは腫瘤は樹枝状血管があり血管相で全体が濃染された.経皮的腫瘤生検では高から中分化管状腺癌であった腹腔動脈や総肝動脈への浸潤があり非手術適応(Stage 4a)なく化学療法(gemzar l300mg/日3投1休)を行った.その後約2年後に腫瘍の胆管浸潤による閉塞性黄疸が出現したがPTCD後metallic stentを留置したが化学療法開始2年間4ヶ月後に溺死された.経過中腫瘍は軽度増大していたが多臓器に転移はなく造影USでは腫瘍の早期濃染は持続していた症例2:63歳男性.2000年9月に心窩部痛出現したため当科受診USで膵頭部に径2cmの腫瘤を認めCTERCPで膵癌と診断した.開腹したがSMASMVに浸潤(Stage 4a)があり空腸胆嚢・胃空腸吻合術が施行されたその後化学療法(5-FU 500mg/日10日間)を開始し外来でUFT(600mg/日)を投与した.2001年9月からgemzar1400mg/日3投1休)を約1年5ヶ月間投与した.その後2003年2月に胃空腸吻合部の狭窄に対してPTCD内外痩チュ’一ブを留置したが約3年3ヶ月後に腫瘍死されたEnecropsyでは腫瘍は高分化管状腺癌であった.一般に通常型膵癌の予後は不良であるが化学療法を含めた集学的治療を行い長期生存し得たStage4a膵癌の2例を報告した.2例目は腫瘍が体表から深部にあり造影USでの評価は困難であったが1例目は造影USの血管相で樹枝状血管と腫瘍濃染像が持続していた.他臓器癌では腫瘍血管が多寡な程化学療法の効果があることが報告されているが造影USは膵癌化学療法の効果判定の指標になる可能性が示唆された. |
索引用語 |