セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
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タイトル | P239 副膵管領域原発膵癌の1切除例 |
演者 | 渡邉典子(NHO三重中央医療センター消化器科) |
共同演者 | 子日克宣(NHO三重中央医療センター消化器科), 長谷川浩司(NHO三重中央医療センター消化器科), 田中剛史(NHO三重中央医療センター消化器科), 下村誠(NHO三重中央医療センター外科), 谷川寛自(NHO三重中央医療センター外科), 吉峰修時(NHO三重中央医療センター外科), 横井一(NHO三重中央医療センター外科) |
抄録 | 症例は64歳男性.心窩部痛褐色尿全身倦怠感を主訴に当院外来受診.受診時黄疸を認め精査目的で入院.血液検査では高度な肝機能障害CA19-9の上昇を認めたが炎症反応は認められなかった.腹部エコー検査にて総胆管肝内胆管拡張膵頭部に低エコー腫瘤を認めた.上部消化管内視鏡検査では乳頭部を含め十二指腸に異常所見は認められなかった.腹部CT検査では膵頭部外側に低吸収域を認め総胆管は膵内で狭窄していたが主膵管には拡張は認められなかった.MRCP検査では膵内調胆管の先細り状狭窄を認めたが主膵管の拡張は認められなかった.減黄の為にPTCD施行. PTCD造影では総胆管下部で先細り上の狭窄を認めた.血管造影では腫瘍濃染像や血管の異常所見は認められなかった.以上の所見より膵頭部癌の疑いで膵頭十二指腸切除を施行.病理検査所見では膵頭部に径20mmの腫瘤性病変を認め組織像では線維成分の増生を伴う中分化型腺癌の所見で十二指腸膵内胆管への浸潤が認められた.術後経過は良好であった.本症例は閉塞性黄疸にて発症し主膵管の拡張がなく下部総胆管癌も疑われたが画像診断にて膵頭部癌と診断され手術施行され病理検査にて副膵管領域に発生した膵癌と考えられた.副膵管領域に発生した膵癌は珍しくGroove pancreatitisとの鑑別に苦慮されることが多い.今回副膵管領域原発膵癌の1切除例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する. |
索引用語 |