セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
---|---|
タイトル | P240 肝細胞癌治療経過中に発見され化学定位放射線療法が奏功したTS1膵癌の1症例 |
演者 | 沢井正佳(奈良県立医科大学第三内科) |
共同演者 | 塩山えりか(奈良県立医科大学第三内科), 堀内葉月(奈良県立医科大学第三内科), 西尾福真理子(奈良県立医科大学第三内科), 守屋圭(奈良県立医科大学第三内科), 森岡千恵(奈良県立医科大学第三内科), 吉田太之(奈良県立医科大学第三内科), 豊原眞久(奈良県立医科大学第三内科), 美登路昭(奈良県立医科大学第三内科), 山尾純一(奈良県立医科大学第三内科), 玉本哲郎(奈良県立医科大学放射線治療・核医学科), 福井博(奈良県立医科大学第三内科) |
抄録 | 【はじめに】膵癌は予後が極めて不良で切除不能段階で発見されることが多く早期診断・治療が重要であると考えられている.肝細胞癌治療経過中に発見された2cm以下の小膵癌(TS1膵癌)に対して化学定位放射線療法を施行したところ腫瘍の消失を認めた我々が検索した限りTS1膵癌に対する化学放射線療法の報告はなく貴重な症例と考え報告する【症例159歳 男性 平成18年2月に近医でB型慢性肝炎と造影CTで肝右葉前後区域にわたる10cm大の巨大肝細胞癌を指摘され当院当科へ紹介となる.肝予備能や残肝容量不足等より外科的手術適応なしと判断され同年4月と平成19年2月にTAEを施行.造影CTで同調の局所再発を認め平成19年7月23日に加療目的にて入院となる同年7月26日に行った腹部超音波検査にて膵体尾部移行部に径11mm大の低エコー腫瘤を指摘され同年7月12日の造影CTを後方視的に再考すると同部に径11mm大の乏血性の低濃度領域を認めた. ERP検査でも膵体尾部移行部の主膵管の途絶を認め恥部の膵管擦過細胞診より膵臓癌と診断した.画像上リンパ節転移や遠隔転移は見られずstagelであったが巨大肝細胞癌を併存するため外科的手術の適応とはならず9月4日より化学定位放射線療法:低用量gemcitabine+TS-1+ノバリス定位放射線照射を施行した. CRT終了直後の造影CTと1週間後の超音波検査で膵体尾部移行部の腫瘍影の消失を認めた.また血清AMYリパーゼエラスターゼ1値の正常化を認めた.巨大肝細胞癌に対してはcis・platin:IA-call肝動注TAERFAで集学的に治療中である【結語】化学定位放射線療法が奏功したTS1膵癌を経験した本症例のように併存疾患のために手術適応がないTS1膵癌に対する化学定位放射線療法の有用性が示唆された |
索引用語 |