セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
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タイトル | P245 食道癌術後経過観察中に発見された膵腺房細胞癌の1例 |
演者 | 北條荘三(富山県立中央病院外科) |
共同演者 | 藪下和久(富山県立中央病院外科), 庄司泰弘(富山県立中央病院外科), 天谷公司(富山県立中央病院外科), 寺田逸郎(富山県立中央病院外科), 山本精一(富山県立中央病院外科), 加治正英(富山県立中央病院外科), 前田基一(富山県立中央病院外科), 清水康一(富山県立中央病院外科), 三輪淳夫(富山県立中央病院臨床病理科) |
抄録 | 【緒言】膵黙認細胞癌は膵腫瘍のO.7%と稀な腫瘍であり予後不良な疾患とされている.化学療法に関しても症例報告が散見されているのみであり効果の程は不明である.今回われわれは食道癌術後の経過観察中に腹部CT検査にて発見された膵腺房細胞癌の一切除例に術後補助化学療法を行っている症例を経験したので報告する.【症例】57歳男性54歳時に食道癌UtMtLt pTlb NO MO pStagelに対して食道抜去術胃管再建術を当科にて施行し術後は年1回の腹部CT検査等にて経過観察を行っていた.術後3年目の腹部CT検査にて膵体部に境界不明瞭な27mm大の腫瘤を指摘された.腫瘍は単純では膵実質をほぼ等吸収を呈しダイナミック早期相で正常膵より乏血性を示した.また後期相でも不均一な低吸収を示し中心部はより強い低吸収域を示し不染性と考えられた.CT所見からは膵腺房細胞癌が疑われ浸潤性膵管癌も鑑別診断に挙げられた.腫瘍マーカーはCAI9-9AFPとも正常範囲血性AMY値も正常範囲であった.上記腫瘍に対して膵体尾部切除術を施行した、腫瘍は再建胃管の栄養血管である右胃大網動脈に浸潤しておりこの血管を温存し腫瘍切除を行ったため膵剥離面への癌浸潤陽性でR1手術となった.術後病理組織検査所見は3.0×4.5×2.Ocmの比較的境界明瞭な腫瘤であり全体に揃った比較的小型の腫瘍細胞が充実性部分的に索状の宵月を形成して増殖している膵腺房細胞癌と診断された.術後はゲムシタビンを用いた補助化学療法を行いながら厳重に外来にて経過観察中である.【まとめ】食道癌術後の経過観察中に発見された膵腺房細胞癌の一例を経験したので若干の文献的考察を加え報告する. |
索引用語 |