セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P246 急速な発育進展を呈した膵腺房細胞癌の1例

演者 田中英則(東邦大学医学部外科学第三講座)
共同演者 炭山嘉伸(東邦大学医学部外科学第三講座), 渡邉学(東邦大学医学部外科学第三講座), 浅井浩司(東邦大学医学部外科学第三講座), 大沢晃弘(東邦大学医学部外科学第三講座), 松清大(東邦大学医学部外科学第三講座), 長尾二郎(東邦大学医学部外科学第三講座), 草地信也(東邦大学医学部外科学第三講座), 斉田芳久(東邦大学医学部外科学第三講座), 前谷容(東邦大学医学部外科学第三講座), 高橋啓
抄録 症例は63歳男性平成16年4月急性胆嚢炎に対し当科で開腹胆嚢摘出術を施行その際施行したCTでは膵臓に腫瘤性病変は認めずERPによる直接造影においても主膵管に異常所見は認められなかった。平成17年8月頃より腹痛を自覚し1ヶ月に6kgの体重減少を認めたため当科受診血液生化学検査にて肝胆道系酵素の上昇を認めたため精査加療目的に入院CTにて膵頭部に直径25mm大の腫瘤性病変をまたMRIにて肝臓に多発腫瘤性病変を認め切除不能進行膵癌の診断にて動注化学療法を開始同時に胆管狭窄に対してPTCDEMS留置を行った.PTCDは抜去予定であったがクランプの度に発熱および炎症所見の上昇が認められPTCD開放により食物残渣が混入した廃液を認めステント内への腸液逆流による胆管炎と診断内痩化を断念した.この間肝膿瘍膿胸も併発したため動注化学療法は2クールのみの施行となり徐々に全身状態は悪化し平成17年7月永眠された.剖椥こて瀬部に直径40㎜大の白帯節を鋤t電子顕微獺察にて高電子密度のzymogen穎粒が細胞質内に証明され膵腺房細胞癌と診断された.膵腺房細胞癌は膵腫瘍の中では約1%と比較的稀な腫瘍であり近年膵管癌と比較して切除例の予後は良好とされている.しかしながら今回われわれは急速な発育進展を呈し診断時には切除不能であった膵腺房細胞癌の1例を経験したので若干の文献的考察を加え報告する.
索引用語