セッション情報 |
一般演題(ポスター)
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タイトル |
P258 腸上皮化生部におけるHelicobacter pylori(Hp)とOkadaella gastrococcus(Og)の免疫染色検査法による研究
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演者 |
岡田隆幸(オカダメディカル) |
共同演者 |
堀和敏(兵庫医科大学内視鏡センター), アドキンズグラハム(サリバン・ニコラデス病理研究所), 三輪洋人(兵庫医科大学内科学上部消化管科) |
抄録 |
【目的】Hp感染に伴う慢性胃炎が腸上皮化生萎縮を経て胃癌が起きると考えられている.Hp感染が胃癌発生に強く関与しながらHpは腸上皮化生に存在しないとされいまだに不明解の点で有る.グラム陰性球状菌OgがHpと共存し腸上皮化生に存在する事は電子顕微鏡検:査研究の中で報告してきた.この問題点に付いてHp及びOg免疫染色検査法を用い腸上皮化生におけるOgとHpの関係を比較考察した.【方法】Polyclonal rabbit Og antibodyによる免疫染色検査(第93回JSGE学会総会で発表)とpolyclonal rabbit Hp antibody(Dako)免疫染色検査をavidin biotin peroxidase complex techniqueを用い無作為に得られた39名の胃生検標本から腸上皮化生を認めた12例(男性:女性=9:3年齢52-82)について既往歴との関係も含め検討した.【結果】Og免疫染色反応陽性慢性胃炎を全例に認め腸上皮化生部の杯細胞及びその近隣細胞に強~二度のOg免疫染色反応を認めた.Reactive gastritis(1例)萎縮(2例)low grade dys-plasia(1例)にOg免疫染色反応を認めたがHp免疫染色反応は認めなかったHp感染既往歴の有った9例中8例に除菌を施行しており除菌成功7例不成功1例と報告されていたがHp免疫染色反応を5例に認めた.腸上皮化生のHp免疫染色反応陽性は1例のみであった.Hp除菌後の胃粘膜組織は中~弱度のOg免疫染色反応を呈した. Hp感染既往歴患者に胃癌(5例)歴又は大腸癌(2例)歴を認めた.Hp感染陰性の噴門部胃癌1例を内視鏡検査で認めていた【結論】OgはHpと共存しHp除菌成功・不成功に係らずHp除菌後Og感染の度合いは減少するがOg感染は残存する.慢性胃炎腸上皮化生の杯細胞質内及び近隣細胞質内や萎縮にOg免疫染色反応が存在することから胃癌発生との関係も考えられる.Hp除菌後も内視鏡による継続検査が必要と言える. |
索引用語 |
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