セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P261 Helicobacter pylori感染胃炎の除菌による内視鏡像と組織学的所見の変化

演者 八木健二(東京医科大学病院消化器内科)
共同演者 河合隆(東京医科大学病院内視鏡センター), 湯川郁子(東京医科大学病院内視鏡センター), 武井和夫(東京医科大学病院内視鏡センター), 山岸哲也(東京医科大学病院内視鏡センター), 原弥子(東京医科大学病院消化器内科), 片岡幹統(東京医科大学病院消化器内科), 川上浩平(東京医科大学病院消化器内科), 森安史典(東京医科大学病院消化器内科)
抄録 【目的】H.pylori(HP)感染胃炎は消化性潰瘍ならびに胃がんの発生母地として重要とされている.しかしこのHP感染胃炎所見のうちいずれの所見が急性炎症を反映しどの所見が慢性炎症を表しているかに関しての詳細な報告は少ない.そこで除菌前・直後の内視鏡および組織学的所見の両者を検討した.【方法】HPの検索を含めた上部内視鏡検査を除菌前および除菌2ヵ月後に施行できた64人を対象とした除菌前および除菌2ヶ月後に上部消化管内視鏡検査を施行し前庭部大日体上部大冊および体中三斜弩より胃粘膜を採取しUpdate Sydney systemに準じて検討した.内視鏡的胃炎として内視鏡的平坦びらん性胃炎(EFEG)内視鏡的隆起びらん性胃炎(EREG)内視鏡的萎縮性胃炎(EAG)内視鏡的出血性胃炎(EHG)t内視鏡的野赤馬滲出性胃炎(EEG&EG)内視鏡的ひだ過形成性胃炎(ERHG)内視鏡的欝血性胃炎(ECG)に分類した.さらにEAG EEG&EGECGERHGに関しては内視鏡所見をスコア化し詳細に検討した.【結果】除菌率は79.7%であった.組織学的胃炎の変化は除菌成功群において炎症・活動性は改善するも萎縮・腸上皮化生は変化を認めなかった.一方不成功群ではいずれの組織所見も改善しなかった.内視鏡的胃炎のスコアの変化(除菌前除菌後)は除菌成功群においてEAG(3.413.35)EEG&EG(1.06O.73)ECG(0570.22)ERHG(0.780.65)除菌不成功群においてEAG(3.613.25)EEG&EG(1.081.00)ECG(0.850.85)ERHG(1.Q8O.95)であった.【結論】HP感染胃炎所見のうち急性炎症を反映する内視鏡所見にEEG&EGECGが強く関連し慢性炎症としてはEAGERHGであると思われた.
索引用語