セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
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タイトル | P269 胃癌組織における15-Hydroxyprostaglandin dehydrogenaseの発現動態の検討 |
演者 | 達脇大(大阪市立大学大学院消化器内科学) |
共同演者 | 谷川徹也(大阪市立大学大学院消化器内科学), 渡辺俊雄(大阪市立大学大学院消化器内科学), 町田浩久(大阪市立大学大学院消化器内科学), 岡崎博俊(大阪市立大学大学院消化器内科学), 斯波將次(大阪市立大学大学院消化器内科学), 富永和作(大阪市立大学大学院消化器内科学), 藤原靖弘(大阪市立大学大学院消化器内科学), 押谷伸英(大阪市立大学大学院消化器内科学), 六車一哉(大阪市立大学大学院腫瘍外科学), 澤田鉄二(大阪市立大学大学院腫瘍外科学), 平川弘聖(大阪市立大学大学院腫瘍外科学), 樋口和秀(大阪医科大学第二内科学), 荒川哲男(大阪市立大学大学院消化器内科学) |
抄録 | 【目的】大腸癌や胃癌をはじめとした消化管癌の発生や進展にはプロスタグランジン(PG)E2が重要な役割を担っている.組織内の活性型PGE2量はPG合成酵素のシクロオキシゲナーゼ(COX)とPGE2代謝酵素の15-Hydroxyprostaglandin dehydrogenase(15-PGDH)で規定される.本研究では15-PGDHのヒト胃癌組織における発現動態を検討し組織型や細胞増殖・生命予後との関連を検討した.【方法】当院で胃癌と診断され外科的切除術を受けた患者の病理組織を用いて15-PGDHに対する免疫組織染色を行いその発現を半定量的に評価して組織型や生命予後との関連を検討した.また細胞増殖マーカーであるKi-67に対する免疫染色を行い15-PGDHの発現と細胞増殖との関連について検討した.【結果1非腫瘍部粘膜および腸上皮化生粘膜では主に胃上皮細胞に15-PGDHの発現を認めた.癌組織では高分化型および中分化型腺癌に比し低分化型腺癌では発現が低下もしくは消失する傾向を認めた.低分化型腺癌において15-PGDHの発現の低下もしくは消失している組織では15-PGDH高発現組織に比してKi-67陽性細胞数は増加していた.15-PGDHの発現低下・消失群では高発現群に比較して5年生存率に有意な低下を認めた.【結論】15-PGDHの発現は胃癌の分化度によって異なること15-PGDHの発現低下は胃癌組織における細胞増殖を充進させる可能性が示唆された.また15-PGDHの発現動態は生命予後に関与している可能性が示唆された. |
索引用語 |