セッション情報 |
一般演題(ポスター)
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タイトル |
P276 内視鏡的粘膜下層剥離術にて幽門部狭窄をきたした早期胃癌の2例
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演者 |
蘇原直人(しらかわ診療所群馬消化器内視鏡医療センター) |
共同演者 |
小野里康博(しらかわ診療所群馬消化器内視鏡医療センター), 飯塚春尚(しらかわ診療所群馬消化器内視鏡医療センター), 石原弘(しらかわ診療所群馬消化器内視鏡医療センター), 柿崎暁(群馬大学附属病院病態制御内科学), 小川哲史(前橋赤十字病院外科), 伊藤秀明(前橋赤十字病院病理部) |
抄録 |
【はじめに】内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)により広範囲な病変一括切除可能となったがそれに伴い併発する偶発症も認められるようになった.今回当院にて経験したESD後幽門部狭窄の2例につき報告する.【対象】平成18年4月より平成19年9月までに当院にてESDを施行した胃腫瘍243例(早期胃癌207例腺腫36例).そのうち前庭部病変は93例であった.【症例】幽門輪に切除範囲の及ばない前庭部病変は93例ありそのうち幽門部狭窄を来したのは2例(22%)あった.症例1:76歳・男性.胃前庭部小町前壁を中心に4/5周のIlc病変(生検にてadenocarcinoma(tubltub2)). ESDは幽門輪に切除は及ばないものの前庭部9/10周切除となった.切除病変は50x30x2/82x56mmadenocarcinoma(tub1tub2)sm1lyOvOcomplete resectionであった.ESD後3ヶ月時点で幽門部狭窄を認めバルーン拡張術を1回施行し治療後9ヶ月時点で再狭窄は認めていない.Hピロリは治療前には陽性治療後2ヶ月の時点で除菌療法成功している.症例2:82歳・女性.胃前庭部後壁を中心に約4/5周のHc病変(生検にてadendcarcinoma(tubl)). ESDは幽門輪に切除は及ばないものの前庭部を9/10周切除となった切除病変は80x60x3/105x70皿madenocarcinoma(tub2tub 1)mlyOvOcomplete resectionであった.ESD後5ヶ月時点で幽門部狭窄を認めバルーン拡張術を計3回施行し治療後14ヶ月時点で再狭窄は認めていない【結語】食道ESD後の狭窄の報告は散見されるが胃ESD後の狭窄はあまり認知されていない.しかし広範囲の胃前庭部病変のESDの際には幽門部狭窄が起こる可能性が今回示唆された.また狭窄の際にはバルーン拡張術が有用な対処法であった. |
索引用語 |
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