セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
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タイトル | P279 TS-1+CDDP療法が奏効したG-CSF産生胃癌の一例 |
演者 | 森広樹(順天堂大学医学部消化器内科) |
共同演者 | 澁谷智義(順天堂大学医学部消化器内科), 福生友華(順天堂大学医学部消化器内科), 中寺英介(順天堂大学医学部消化器内科), 小谷知弘(順天堂大学医学部消化器内科), 斉藤絋昭(順天堂大学医学部消化器内科), 近森正康(順天堂大学医学部消化器内科), 松本健史(順天堂大学医学部消化器内科), 芹沢信子(順天堂大学医学部消化器内科), 加藤順子(順天堂大学医学部消化器内科), 長田太郎(順天堂大学医学部消化器内科), 吉澤孝史(順天堂大学医学部消化器内科), 永原章仁(順天堂大学医学部消化器内科), 渡辺純夫(順天堂大学医学部消化器内科) |
抄録 | 【はじめに】悪性腫瘍において明らかな感染巣がないにも関わらず白血球数の高値を示す症例がある.Granulocyte-colony stimUlating factor(G-CSF)の測定法の確立により多くのG-CSF産生腫瘍が報告されてきた.G-CSF産生腫瘍の報告は増加しているが大部分が肺癌であり胃癌の報告は稀である今回G-CSF産生胃癌を経験したので報告する.【症例】72歳男性.2006年に健診で白血球高値を指摘されたが放置していた.2007年5月より食欲低下体重減少にて近医を受診し白血球34900x106/しと上昇もあり当院血液内科を紹介受診した.慢性骨髄性白血病が疑われたが骨髄生検にて否定的された.腫瘍マーカーの上昇(CEA 516.8ng/mlCA19-9222U/ml)を認め上部消化管内視鏡検査を施行したところ体部小弩に3型胃癌を認めた(中~高分化型腺癌).また血液検査でG-CSF 293 pg/mしと高値を認め病理検査にてG-CSF免疫染色が陽性であることからG-CSF産生胃癌と診断した.腹部CTで多発性肝転移腹腔内リンパ節転移を認め化学療法の適応と判断しTS-1+CDDP療法を開始した.現在4コース施行しPRを継続している.【結語】G-CSF産生腫瘍の診断は血清中のG-CSF値が高値であること腫瘍細胞によるG-CSF産生を証明することである. G-CSFそのものが腫瘍増殖に関与するとの報告もあり診断時には高度進行癌のものが多く予後不良といわれている.我々の検索した限りではG-CSF産生胃癌に対し化学療法が奏功した報告はない.切除不能なG-CSF産生胃癌に対し化学療法が奏効した1例を経験したので文献的考察も加え報告する. |
索引用語 |