セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
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タイトル | P291 胃神経鞘腫の3例 |
演者 | 工藤哲司(九州大学病態機能内科学) |
共同演者 | 松本主之(九州大学病態機能内科学), 中村昌太郎(九州大学病態機能内科学), 江崎幹宏(九州大学病態機能内科学), 永井英司(九州大学臨床腫瘍外科), 山元英崇(九州大学形態機能病理学), 王寺裕(九州大学形態機能病理学), 八尾隆史(九州大学形態機能病理学), 飯田三雄(九州大学病態機能内科学) |
抄録 | 【症例1】30歳女性.1996年上腹部痛のために行われた胃X線検査で粘膜下腫瘍を指摘経過観察中に増大傾向を認めたため2001年10月当科紹介となった.胃X線・内視鏡検査で体上部前壁に表面平滑な粘膜下腫瘍を認め超音波内視鏡検査(EUS)では第4層に連続する低エコー性腫瘤として描出された.外科的に切除したところ管内に発育した4x4cmの灰白色調充実性腫瘤であり病理組織学的に神経鞘腫と診断した.【症例2】71歳男性.2003年に足趾の悪性黒色腫に対し切断術施行2005年9月黒色腫の経過観察目的で施行した腹部CTで胃体部外側壁に腫瘤を指摘された.胃X線・内視鏡検査で体上部大弩前壁寄りにbridging foldを伴う平滑な粘膜下腫瘍を認めEVSでは第4層と連続する類円形の低エコー性腫瘤として描出された.外科切除を行ったところ病変は管外型に発育した2.3×1.6cmの充実性腫瘤で組織学的には神経鞘腫であった.【症例3】61歳女性..2007年6月上腹部不快感のため胃内視鏡検査を行ったところ粘膜下腫瘍を指摘され当科紹介となった.胃X線・内視鏡検査で胃角大弩に表面平滑な粘膜下腫瘍を認めEUSで第4層に連続した低エコー性腫瘤として描出された.外科切除を行ったところ病変は管内外にダンベル型に発育した3×2.5cmの充実性腫瘤であり神経鞘腫と診断した.【まとめ】3例とも術前にはGISTを疑ったが組織学的にlymphoid cuffを伴う錯走した紡錘形細胞の増殖から成り核分裂像は認めなかった免疫組織学的には腫瘍細胞はS-100蛋白陽性でありc-kitCD340cSMAdesminは陰性であった.2007年10月現在全例で再発を認めていない.胃神経鞘腫は胃の良性非上皮性腫瘍の5-7%を占めるまれな腫瘍であり若干の文献的考察を加え報告する. |
索引用語 |