セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
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タイトル | P292 経過観察中増大傾向を認めESDにて診断しえた胃炎症性線維性ポリープの1例 |
演者 | 新海洋彦(岩手県立胆沢病院内科) |
共同演者 | 宇野要(岩手県立胆沢病院内科), 奥薗徹(岩手県立胆沢病院内科), 佐藤智子(岩手県立胆沢病院内科), 近藤穣(岩手県立胆沢病院内科), 白木学(岩手県立胆沢病院内科), 矢口圭(岩手県立胆沢病院内科), 萱場尚一(岩手県立胆沢病院内科) |
抄録 | 【症例】53歳女性.平成17年検診にて胃病変を指摘された.上部消化管内視鏡検査(EGD)では前庭部後壁に15mm大で頂部に軽度の発赤・びらんを伴った粘膜下腫瘍様隆起性病変を認め生検ではGrouplであった.超音波内視鏡検査では第ll層に局在する内腔側に発育する均一低エコーな病変であった。以上より陰茎亀頭状を呈するとされる典型的な内視鏡所見ではないが胃炎症性線維性ポリープ(IFP)を第一に考えEGDによる定期的な経過観察を行った.平成19年経過観察目的に施行したEGDにて腫瘍径は25mm大と増大し頂部の発赤調陥凹性成分も増大傾向を認めたため十分なLC.のもと確定診断のため内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)を施行した. ESDにて一括切除を施行し径25mm・弾性硬・割面は白色調の充実性病変を認めた.病理組織学的検討にて被蓋上皮に異型が認められず粘膜下層を主体とする線維芽細胞の増殖・好酸球の浸潤を認め胃IFPと診断した.【考察】胃IFPの治療方針として現在のところ一定の方法はない.これまで生検による病理組織学的確定診断が困難であることや生検などの影響で増大傾向を認めるとの報告からSMT様胃癌などとの明確な鑑別診断が困難であることなどから外科的切除などによる病理組織学的検討の重要性を示唆する報告がある今回我々は病変が粘膜下層までに限局していればESDにより安全に一括切除できさらに詳細な病理組織学的検討が可能で確定診断しえた胃IFPの1例を経験した.【結語】経過観察中に増大傾向を認めESDにて確定診断しえた胃炎症性線維性ポリープの1例を経験した.一括切除による詳細な病理組織学的検討が可能でESDは有用であったと思われた |
索引用語 |