セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
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タイトル | P293 経過観察中に形態変化を認めた胃glomus腫瘍の1例 |
演者 | 宮田康史(庄原赤十字病院内科) |
共同演者 | 西村直之(庄原赤十字病院内科), 上田裕之(庄原赤十字病院内科), 大野敦司(庄原赤十字病院内科), 保田智之(庄原赤十字病院内科), 大西真由(庄原赤十字病院内科), 小林隆彦(庄原赤十字病院内科), 服部宜裕(庄原赤十字病院内科), 鎌田耕治(庄原赤十字病院内科), 中島浩一郎(庄原赤十字病院内科), 中西敏夫(庄原赤十字病院内科) |
抄録 | 【症例】74歳男性主訴は心窩部痛【現病歴】平成8年検診にて異常指摘され当院の上部消化管内視鏡にて前庭部前壁に径25mmの粘膜下腫瘍を認めた.経過観察を予定していたがその後来院はなかった.平成19年8月中旬から心窩部痛を繰り返したため当院受診し上部消化管内視鏡施行した.胃前庭部の粘膜下腫瘍の形態変化を認めたため精査加療目的にて入院となった.【上部消化管内視鏡】胃前庭部前壁に表面は正常粘膜に覆われ頂上部に浅い陥凹部を伴う立ち上がりのなだらかな隆起性病変を認めた.陥凹部より生検したが確定診断は得られなかった.超音波内視鏡では腫瘤内部は不均一で高エコー粘膜下層~固有筋層由来の粘膜下腫瘍と考えられた.【腹部CT】単純CTでは胃前底部に類円形で均一な径3cmの10w densityな腫瘍を認め造影CTでは強く造影された周囲への浸潤所見はなくリンパ節腫大腹水を認めなかった.以上の検査より確定診断には至らなかったが10年間の経過で粘膜下腫瘍の増大傾向delleの形成も認めたため外科へ依頼し幽門側胃切除術を施行された.【標本所見】摘出標本は前庭部前壁に径3.0×30×2.Ocmの粘膜下腫瘍を認めた.【病理所見】HE染色では腫瘍は筋層内に複雑に蟻溝するように増生しており小型均一で異型が少ない核を有した細胞が索状胞巣状充実性に増生していた免疫染色ではα一smoothmuscle actin陽性。-kitCD34. S-100陰性で’gE染色の所見と合わせて胃glomus腫瘍と診断した.【まとめ】glomus腫瘍は四肢末梢に好発する良性疾患であり内臓に発生するものは稀であるが胃に発生するものが知られている.今回我々は11年の経過で形態変化を認めた胃glomus腫瘍の1例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する. |
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