セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P297 大腸癌化学療法におけるMYBL2発現の意義

演者 横江毅(三重大学医学部消化管小児外科学)
共同演者 問山裕二(三重大学医学部消化管小児外科学), 森本雄貴(三重大学医学部消化管小児外科学), 渡部秀樹(三重大学医学部消化管小児外科学), 廣純一郎(三重大学医学部消化管小児外科学), 尾嶋英紀(三重大学医学部消化管小児外科学), 奥川喜永(三重大学医学部消化管小児外科学), 小池勇樹(三重大学医学部消化管小児外科学), 田中光司(三重大学医学部消化管小児外科学), 井上靖浩(三重大学医学部消化管小児外科学), 三木誓雄(三重大学医学部消化管小児外科学), 楠正人(三重大学医学部消化管小児外科学)
抄録 【目的】5FUは大腸癌に対する最も有用な抗癌剤の一つである.しかしその効果には個人差があり投与前に効果が予測可能であればより有効な治療を個人に提供できる.v-rnyb myeloblastosis Vira1 on-cogene homolog(avian)一like 2(MYBL2)は細胞周期においてG1/Stransitに関与する遺伝子と報告されている.今回われわれは大腸癌とMYBL2遺伝子との関係について明らかにし大腸癌化学療法におけるMYBL2発現の意義を検討した.【方法】大腸癌手術症例の摘出標本より園部及び非癌部を採取しRNAを抽出cDNAを作成した.Rea1-time PCRにて大腸癌症例におけるMYBL2遣伝子発現を検索した.MYBL2を高発現している大腸癌細胞株CaCo2にMYBL2遺伝子に対するsiRNAとコントロールsiRNAをトランスフェクションしMTT assayにて両群の5FUCPT-11オキサリプラチンの効果を比較した.【結果】大腸癌手術症例119例においてMYBL2遺伝子は正常部に比較し軸部に有意に高発現していた(p<O.Ol). MYBL2高発現と臨床病理学的因子および予後との関連は認められなかった.大腸癌細胞株CaCo2において5FUおよびオキサリプラチン存在下ではMYBL2 siRNA群はコントロールsiRNA群に比べ有意に増殖が抑制された(p<0.05).【結論】大腸癌ではMYBL2遺伝子の高発現が認められた.大腸癌細胞株CaCo2の実験結果ではMYBL2は5FUおよびオキサリプラチンの耐性に関与した以上の結果よりMYBL2は大腸癌において化学療法の効果を予測する因子となる可能性が示された.
索引用語