セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P305 大腸癌における540種類の分子を搭載した蛋白アレイによる網羅的解析

演者 三好久昭(香川大学消化器神経内科)
共同演者 谷丈二(香川大学消化器神経内科), 宮健(香川大学消化器神経内科), 劉石(香川大学消化器神経内科), 小林三善(香川大学消化器神経内科), 井上秀幸(香川大学消化器神経内科), 杵川文彦(香川大学消化器神経内科), 正木勉(香川大学消化器神経内科)
抄録 【目的】大腸癌進展過程において種々のサイトカインの発現異常が報告されている.しかしながら大腸癌においてタンパクレベルで増強・減弱するサイトカインの網羅的な報告はない.そこで大腸癌において特異的に発現する分子の同定を540種類の分子を搭載した蛋白アレイを用いて解析し今後大腸癌にとって有効な分子標的治療薬になり得るかの可能性を検討した.【方法】蛋白アレイ(540分子搭載)解析には大腸癌の癌部・非軍部の組織を使用し大腸癌においての分子の発現レベルについて各スポットのシグナルを数量化させ網羅的に解析したさらに階層的分類を用いたクラスター解析も行った.【成績】非癌部と比較し大腸癌において増強していたのはMMP-14RELM-betaSIGIRRVasorinであり逆に減弱していたのはBDNFCLCErbB3Follistatin-like 1INF-betaであった.これらはWestern blotおよび免疫染色により同様の結果であることが確認された.また階層的分類法を用いたクラスター解析の結果癌部と非癌部におけるサイトカインの発現パターンは異なるプロファイリングを形成していた.【成績】大腸癌の進展過程においてMMP14RELMbetaSIGIRRVa-sorinの上昇およびBDNFCLCErbB3Follistatin-1ike 1INF-betaの低下が関与している可能性が考えられた.
索引用語