セッション情報 一般演題(ポスター)

タイトル

P306 身体計測による食道静脈瘤治療前後の栄養評価

演者 長田成彦(東海大学医学部内科学系消化器内科)
共同演者 丸野敦子(東海大学医学部内科学系消化器内科), 藤澤美亜(東海大学医学部内科学系消化器内科), 矢崎利典(東海大学医学部内科学系消化器内科), 小嶋清一郎(東海大学医学部内科学系消化器内科), 沼田誠(東海大学医学部内科学系消化器内科), 加川建弘(東海大学医学部内科学系消化器内科), 渡辺勲史(東海大学医学部内科学系消化器内科), 峯徹哉(東海大学医学部内科学系消化器内科)
抄録 【目的】我々は食道静脈瘤の内視鏡治療後に最大5kgまでの体重減少を経験している.体重:減少は肝硬変の病状進行にもつながりかねない.食道静脈瘤治療の後2週間と3ヶ月間の比較的長期に栄養評価を行い栄養状態の変化について検:耀した.【方法】平成17年6月から平成19年7月までに東海大学病院に入院した患者22名を対象とした男性15名女性7名平均年齢は59才であった.血液・生化学検査データChnd-Pugh分類と栄養i評価の指標として身体計測(身長体重BMITSFACAMC)を測定し治療前後で対比した.【成績】治療前の血液・生化学検査データはchild-Pugh分類ではchild Aが13名Bが8名Cが1名であった血液デL一・タではRBC 396±67Hemoglobin12.1±2.2TotalProtein 7.5±O.7Albumin 3.7±O.7ChE l55±59であった身体計測値はHeight 162cmBody weight 62kg。 Body mass index 235±3.4であった.TSF上腕背部皮下脂肪厚は14.2±&5で低下はなかった. AMC上腕筋囲は22.6±2.6で低下していた.治療前と2週間後の変化では赤血球Hbは変化無し総蛋白アルブミンは有意差をもって低下していた.身体計測では体重BMIも低下していたTSF%TSFは明らかに低下しAMC%AMCは前後で差はなかった.3ヶ月間経過観察し得た症例は9例ではアルブミンは前値までは戻っていないが有意差無し体重は2kg減で有意差は無し%TSFは有意差をもって元には戻っていなかった.栄養障害は特にエネルギー代謝の低下は3ヶ月間の経過観察でも改善しないと考えられた.【結論】食道静脈瘤治療は栄養の面からは肝硬変の状態を悪化させる可能性が考えられた.栄養障害をもつ肝硬変患者を栄養アセスメントによって適切な栄養治療を実施する必要があると考えられる.今後静脈瘤の治療する患者に通常のスケジュールの食事に加えてBCAAなどを加えた食:事が有用ではないかと考えられた.
索引用語