セッション情報 | 一般演題(ポスター) |
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タイトル | P312 食道静脈瘤に対する予防的内視鏡的治療の有用性と安全性~高齢者の検討から~ |
演者 | 古市好宏(東京医科大学消化器内科) |
共同演者 | 市村茂輝(東京医科大学消化器内科), 目時亮(東京医科大学消化器内科), 佐野隆友(東京医科大学消化器内科), 村嶋英学(東京医科大学消化器内科), 平良淳一(東京医科大学消化器内科), 杉本勝俊(東京医科大学消化器内科), 柳澤京介(東京医科大学消化器内科), 山田昌彦(東京医科大学消化器内科), 今井康晴(東京医科大学消化器内科), 中村郁夫(東京医科大学消化器内科), 森安史典(東京医科大学消化器内科) |
抄録 | 【目的】65歳以上の高齢者に発症した食道静脈瘤に対する予防的内視鏡的硬化療法(EIS)の有用性の検討【対象と方法】対象は2001年1月から2006年12月まで当科にて食道静脈瘤に対して予防的EISを行った65歳以上の高齢者75例(平均年齢70.6±4.5歳child-pugh A56例B19例)である.また比較対照として同期間に予防的EISを行った65歳未満の若年者61例(平均年齢55.7±8.5歳child-pugh A42例B19例)についても検討した.検討項目は平均治療回数累積再発率累積再出血率累積生存率および合併症の5項目とした.【結果】全症例において食道静脈瘤を消失させることに成功した平均治療回数は高齢群で35±1.3回若年群3.6±12回(p;NS)であった.累積再発率(3年=5年)については高齢群は(21%:53%)で若年群は(55%:66%)であり有意差をもって高齢群が良好な成績を示した(p<0.05).累積再出血忌については高齢群(2%:2%)vs若年群(14%:14%)でこちらも高齢群で良好な成績であった(p<0.05).しかし累積生存率については有意差がなかったものの高齢群(48%:44%)の方が若年群(73%:62%)に比べ低い傾向が見られた(p=0.06).合併症に関しては若年群において術後心窩部痛の出現率が高く高齢群においては術中高血圧術後食道狭窄胸水等の出現率がやや高い傾向にあった.しかし両群ともに重大な合併症は認めなかった.【結語】高齢者に対する予防的EIS治療は若年者に比べ術中高血圧は来たしやすいものの静脈瘤再発率や再出血率が有意に低く重大な合併症も少ないため今後の治療戦略として大変有用であると思われた. |
索引用語 |